本屋へと

2014-12-24 9:27

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Kindleが登場してから、本を電子版で読む人が増えてきたのではないでしょうか。というか、自分がそうでした。電子版のいちばんの利点は物理的な場所を取らないことです。文庫本といえどもまとまった数になれば本棚を圧迫してきますし、いわんや単行本をや、です。

 

一時期は所有すること自体に魅力を感じて、死ぬまでに二度と読み返さないような本であっても、きれいに本棚に並べていました。それが、タブレットの登場でがらっと変わりました。薄っぺらい板の中にそれこそ何百、何千という本が入ってしまうわけです。それは単純に部屋の中がスッキリするというだけでなくて、タブレット(もしくは画面サイズを我慢できるならスマートフォン)を持ち出せば、世界のあらゆる場所で持っている本を読めてしまうわけです。

 

こんなにすばらしい未来が待っていたか!

 

と、ある日を境にリアルな本を買うことをやめました。持っていた本はすべて捨てて、何回も読み返したいものは、自炊代行業社に送ってデータ化してもらいました。電子版で出ていないものは、買わないようになりました。読みたいものがあればすぐにダウンロードし、アマゾンのコピー通り1分以内に読みはじめることができます。この便利さはとてもとても魅力的なものです。電子版の書籍の数は、見る間に増えていきました。

 

そうして月日はどんどんと流れ。いつの間にか電子版の本を買う頻度は落ちていき、またリアルな本ばかりを買うようになっていました。その理由ははっきりしています。電子版のもう一つの利点は表示をカスタマイズできることです。自分の読みやすい大きさと好みのフォントに調節することができます。余白も自分好みにできます。つまり見た目にはどれもが同じような表示がなされようになり、手に持つ端末も買い換えない限りは同じです。

 

リアルな本の場合、そのどれもが違います。

 

表紙の雰囲気や光沢であったり、
紙の匂いであったり、
紙の手触りであったり、
フォントであったり、
文字の大きさであったり、
本の厚みであったり。

 

読み終わった本を思い浮かべると、それらすべてを含めて本の記憶が蘇ります。

 

電子版よりもリアルな本のほうが、圧倒的に記憶の定着がいい。しばらく経って、そのことに気づいたのでした。

 

そんなことを考えながらの師走。積読を横目にして、年末年始に読む本を漁りにまた本屋へと行ってきます。

 


Category:映画・音楽・本

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