村上春樹のウェブサイトがオープン

村上春樹のウェブサイトが、新潮社の運営でオープンしました。「村上さんのところ」というサイトです。安西水丸さんのイラストでないのがやはり寂しいですが、冒頭の著者からの挨拶文にあるように「村上朝日堂」から10年弱ぶりのサイトとなります。

こちらでも「村上朝日堂」のころと変わらず読者からの質問を今月末まで受け付けていて、そのうちのいくつかを村上春樹がピックアップして答えてくれるようです。自分も質問を送ってみようと思います。

村上春樹に質問を送って答えてもらうというウェブ上でのやりとりは、書籍として何冊かにまとめられています。そのうちの2000年に発行された「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? (朝日新聞社)という本がともかく大好きで、ぼろぼろになるくらいに繰り返して読んでいました。買ってから15年が経った今では、電子化しiPadに納めてこりずに読み返しています。

読者からの質問の内容は、村上春樹自身のことや小説のことはもちろん、質問者の恋愛相談、身の上話、サンドイッチの食べ方などバラエティに富んでいます。それを村上春樹が答えていくわけですが、文章がともかくユーモアたっぷりでおもしろい。ユーモアには毒っけが必要なので少し皮肉っぽい書き方はしているのですが、それが過剰に攻撃的でも自虐的でもない絶妙なところをついてきます。それでいて「なるほど」と膝を打つような返しをするので何回も読みたくなってしまうのでした。

もはや66歳となっておじいちゃんといっても差し支えない村上さんです。まろやかになってのんびりとしたやり取りになるのか、もっと毒っけたっぷりの返しになるのか。新しいウェブサイトの今後がとても楽しみです。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。