Amazonのプライム会員特典を使ってみた

「サラリーマン金太郎」という漫画がある。「男とはなんぞや?」という視点からまったくぶれずに「男一匹ガキ大将」「俺の空」など硬派な物語を描き続けてきている本宮ひろ志原作のコミックである。

とある本を読んでいたら「サラリーマン金太郎」のことが紹介されていて、そういえばまだ読んだことがなかったな、と思いあたった。まあ、読まなくてもなんとなく話の内容はわかるのであるが…。

試しにKindle版が出ていないかとアマゾンで調べてみることにした。すると、「Kindle端末上のストアから、無料でお読みいただけます」の文字。この漫画は全巻、プライム会員の特典である月1冊無料ダウンロードの対象書籍なのであった。それはラッキーだと早速、Kindle Voyage のストアから第一巻を探してダウンロードしてみた。

Kindle Voyage は文字情報を読む分にはまったく支障なく読みやすい。漫画は試したことがなかったのでどんなものかと心配したが、表示は「クリアで鮮明」とまではいかないがそれほど読みにくいという感じではなかった。ページをめくる速度が普通の書籍よりも速くなるので、画面遷移のちらつきが若干気になる程度。読んでいるうちにはそれも慣れてきて、それこそあっという間に第一巻を読み終えた。

読後には知らずに「生きる」ことのモチベーションが高まっている。本宮ひろ志、流石である。

中身のセリフには、「あの人 男だったぜ……」「男ってのはな…… 男のためになら…… 男を張るんだよ」とやはり「男とはなんぞや?」と問いかけてくるものが散りばめられている。20年前の漫画なので多様性を許容する現代の風潮からすると若干戸惑う部分もあるが、複雑な物事をどんどんシンプルにしていって根っこをぎゅっと掴んでいく熱いストーリーには引きこまれるものがある。

すぐに2巻をダウンロードしたくなったが、無料ダウンロードは月1冊まで。全30巻あるので毎月ちまちまと無料分を狙って読んでいたら30ヵ月掛かる計算になる…。一気読みせずに無料だからと2年半掛けて読んでいたら、それこそ金太郎に「男ってのはなー!!」と怒られそうである。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。