初動負荷

デスクワークの仕事を一日中行っていると、「どうすれば一番効率よく終わらせられるか?」というのをいつも考えるようになってくる。やり方次第で生産性が大きく変わってくるので、そういったライフハック系のPDCAを回すことは、フリーランスにとって死活問題だと言ってもよい。

それで結構頭を悩ませるのが、例えばトータルで5時間掛かる仕事があるとして、それを5時間ぶっ通しでやる方がいいのか、それとも1時間ずつ5日間に分けてやったほうがいいのかという問題である。

これまでは1時間ずつ5日間に分けてやるようにしていた。その理由は単純で、同じことをずっとやっていると飽きてしまうからである。いろいろな仕事を細かいタスクに分けてそれをちょっとずつやっていけば、どの作業も新鮮な気持ちで行うことができる。仕事から一旦離れることで作業全体を客観的に俯瞰する余裕も生まれてくる。質の面でも効率の面でも、このやり方がいいと思っていた。

それが先日読んだ本では、何かを始めたら細切れにしないで終わるまでやり遂げたほうが効率がいいと書いてある。自分とはまったく逆の提案である。その理由というのが、物事を始めるのに一番時間の掛かるの部分は、なんといってもやり始めの初動の部分だと。何かを始める第一歩の負荷が一番高いため、細切れにすることで初動の機会を多くしてしまうと結局非効率になるという話だった。

確かにこれはうなずけるものがあるなー、と物は試しで、ひとつの仕事を始めたら納品できる状態になるまで続けてみるというのをやってみた。

結果はどうだったか。自分の場合はあんまりよろしくなかった。やはりやっているうちに飽きてくるので、どうしても集中力が落ちてしまう。休憩と称して本を読み始めたりネットを見たり余計なことをする時間が増えたため、仕事が遅々として進まずにストレスを抱え込む結果になってしまった。

なので取りあえずはこの間を取ることにして、別の仕事に移るスパンをこれまでよりももう少しだけ長くして初動負荷の機会を減らしつつ、また飽きないで続けられるような程よいタスク分けで作業していきたいと思う。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。