未来へ戻れ。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」

昨日の2015年10月21日は映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の終盤で、1985年現在に戻ってきたドクがマーティを30年後の未来へ連れ出していく、その日付となる日だった。そのためネット界隈では「2015年の映画の未来はどのくらい実現されているか」といった趣向の記事が多数出ていた。そのことが記憶に残っていたこともあり、久しぶりに「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を観てみることにした。

この映画が公開されたのは1985年のことで、当時僕は劇場にまで足を運んで観た。中学1年だった。製作総指揮はスティーヴン・スピルパーグ。この頃のスピルパーグは、「レイダース」「E.T.」「インディージョーンズ」「グレムリン」「ポルターガイスト」とおもしろい映画を量産していて、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」もスピルパーグが手がけているという理由だけで、そこそこ期待しつつ地元にあった映画館へ行った覚えがある。

そして実際にこの映画を初めて観た時には、そのあまりのおもしろさにぶったまげてしまった。エンドロールが流れる間、身体が硬直してその場から一歩も動くことかできなかったくらいである。ロールが流れ終わった最後には、超有名な「TO BE CONTINUE…」の文字が流れる。「これで終わりかと思ったが、まだつづきがあるのか!」と最後にまた衝撃を受けた。

そうして「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はパート3まで続き、見事な完結を見せることとなるのだが、その3作のうちで一番好きなのはやはりパート1である。今回見返してみて、改めてその完成度の高さに驚いた。続編がなくとも、この作品だけで完結してもいいくらいだ。

マーティのお父さんが、仕草や口癖が若いころにそっくりそのまま出てきて笑えるし、性に真面目で子どもたちに口やかましくしているお母さんが、若いころは酒もタバコもやるし意中の男性(マーティ)に対して積極的だったりして、前半部分に描かれる1985年の世界が見事に前フリとして機能している。「ああ、これはこういうことだったのか」と細かい部分で一つひとつの伏線が回収されていくので、本当に楽しみながらストーリーを追いかけることができるのだ。

その伏線の流れで、時計台に落ちる稲妻を使って現代(1985年)に戻ることが計画されるわけだが、未来へ戻るまでの過程もまた素晴らしい。マーティのお父さんジョージ・マクフライがビフに勝利するところや、ダンスパーティーでお母さんロレイン・ベインズ・マクフライを一旦は別の相手に獲られるところ。時計台では電線が切れたり、発車直前にデロリアンがエンストしたりと、何度も何度もハラハラドキドキさせる。

終盤は息をつく間もなくノンストップでストーリーは進んでいき、大きく様変わりした現実(1985年)をマーティが受け入れてハッピーエンド。ところが「未来(2015年)が大変なんだ!」とまたひと波乱あるところで映画の幕が閉じる。

これまでに何度も何度も観返しているが、今回また久しぶりに観てみて頭の先から尻尾まで十分に楽しむことができた。こうなると、パート2とパート3も続けて観たくなる。合間をみて、映画で描かれる2015年の世界を味わってみたいと思う。

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