離れられない人

以前、「我慢する人がいるからブラック企業がなくならない」ということを書いたけど、これって会社だけでなく人間関係にも当てはまるように思う。

前提として世の中の大部分の人はいい人ばかりだが、中にはびっくりするような底意地の悪い人もいる。いい人の顔をしておいて、特定の人に対してだけものすごく意地の悪い人もいる。そういう人には近寄らないようにするのが、日々を快適に過ごすために必要なことだと思っていて、実際に自分はそうしている。それが仕事であったとしても、嫌な人からの依頼は受けないようにしている。

こういった「嫌な気持ちになる人には接触しない」というのは、割りと自分の中では生きる上で当たり前のことのように思っているのだが、そう簡単に割り切れないという人も世の中にはいる。はたから見ていて「どうしてあの人の近くにいるんだろう」と不思議に思う光景をたまに見かけるのだ。

本人がその人と一緒にいる時間が好きで楽しくて、自ら進んでそうしているのならもちろん問題はない。しかしいざ話をしてみるとその人についての文句ばかりが出てくるといったことがある。実際は「接触しない」という選択を取れなくて「我慢をしている」のだ。

話は元に戻るのだが、これは世にはびこるブラック企業と同じことではないか。こうして我慢をする人が存在しているから、嫌な人というのはいつまでも嫌なままで変わらないのではないか。嫌な人が近寄ろうとすれば蜘蛛の子を散らすように誰もいなくなる。誰からも相手にされなくなる。もしそんな極端な状況になったとしたら、さすがに「おれって嫌われているんだな…」と気づいて、みんなへの接し方を改めようとするのではないだろうか。

しかしこれはもちろん机上の空論である。もし本当にそうだとしても、誰も相手にしなくなるという状況には絶対にならないのが世の中というものである。「自分がいなくてはこの人がだめになる」と思って、いつまでも離れない人が必ずこの世の中にはいるのだ。ブラック企業から離れない人というのが絶えず一定数いるのと同じように。

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