台湾一人旅 3-1 台湾のベニスへ

2016-01-13 8:26

台湾旅行記の22回目です。

朝、ホテルで目覚めてから枕元に置きっぱなしにしてあるiPhoneを起動させる。時刻は7時だった。

 

ベッドから出て伸びをひとつする。昨日の疲れは取れているようだった。カーテンを開けて外の街並みを見てみると、曇ってはいるが雨は降っていない。

 

iPhoneの天気予報では「弱雨」と出ていたので心配に思っていたが安心した。弱雨であれ雨の中を観光で歩き回るのはちょっと厳しい。

 

シャワーを浴びて歯磨きをして、身支度を整えた後にベッドの上でMacBook Proを開いた。今日は夜になってから九份へ行くつもりである。九份は宮﨑駿監督「千と千尋の神隠し」のモデルになった街として知られている。

 

ネット上に出ているいくつもの写真を見ると古くからある日本の温泉街のような風情のある街並みが見れて、ここは是非行ってみて写真を撮りたいと思っていたのだ。

 

なので、九份へ行くまでの時間をどのように過ごすかが今日の問題となる。

 

色々と候補地をアップして検討してみた結果、まずは淡水へ行ってみることにした。淡水は、何度も利用している淡水信義線の終点駅である。台湾の三大河川の一つと称される淡水河が流れており、その川沿いの道が観光ルートとなっているようだ。

 

淡水河に夕日の沈む光景が美しくて有名らしく、水の豊富な街として「台湾のベニス」と呼ばれている。ベニスは行ったことがないので「台湾のベニス」と書かれても今ひとつピンとこないし、あいにく夕暮時には九份へ向かっている。

 

それでもホテルの近場をウロウロするより少し遠出をしてみたい気分でもあった。ともかくまずはここを目指すことにしよう。

 

ホテルを出て中山駅まで歩いて行った。ちょうどホームへと滑り込んできた淡水行きの電車に乗り込む。中途半端な時間だからか、乗客の数はまばらだった。

 

終点である淡水駅は、乗り込んだ中山駅から17つ目の駅となる。所要時間は約50分。乗り換えのない電車一本の気楽な移動となるが、結構な長旅になるため、バックパックからKindleを取り出して終点までずっと本を読むことにした。

 

この時に開いた本は、眞鍋かをりの「世界をひとりで歩いてみた」である。女性タレントの眞鍋かをりが30歳を前に急に一人旅を思い立ってフランスへと旅立つ。そこから一人旅の楽しさを知り、ベトナムやトルコ、ギリシャ、アメリカなど次々と一人で旅行していく。その経験を綴った紀行文である。

 

軽快な文章で自分の経験をおもしろおかしく書いていて、すらすらと楽しく読めてしまうのだけど、若く美人な女性が海外を一人旅するというのは自分と比べて数段リスクの高い行動だと思われる。文章の中にも、リスクを取らないよう用心しながらそれでもできる限り冒険して一人旅を楽しんでいる姿が見える。

 

自分の足で海外の地に降り立った時の嬉しさは僕にもよくわかる。そこから一人レストランで食事をしたり、電車に乗ってみたりと海外一人旅での行動はどんな些細なものでもアドベンチャーであり自分の胸へと刻まれていくのだ。

 

自分の旅の状況や経験と照らし合わせながら活字を追っているうちに、電車は終点にたどり着いていた。淡水に到着したのである。(続く)

 


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