台湾一人旅 3-10 あと、1TWDあれば…

台湾旅行記の31回目です。

電車に揺られながらiPhoneで台湾のバス事情について調べてみる。結局のところ問題となるのは、「乗り方」「降り方」「料金の払い方」の三点である。

まず乗り方であるが、停留所で待っている時に目当ての行き先のバスが近づいてきたら、自分で手を挙げて「乗りますよ!」とアピールする必要があるらしい。

日本みたいに停留所に立っている人がいれば、何もせずとも止まってくれるような親切な運行ではないのだ。余計な時間や燃料を使わなくて良いので合理的とも言える。

一方、降り方は簡単で、日本と同じように下車することを運転手へ知らせる下車ブザーが車内に設置されているようだ。降りたい駅の近くになってきたらそのブザーを押せばよい。簡単である。

次にどの駅がくるのかわからず不安になりそうな気もするが、GPS機能のついたグーグルマップを見ていれば、自分の現在地が推測できるはずである。

試してみないとわからないが、ひょっとしたらナビを起動しながらバスに乗れば、そのことを認識して停車駅を地図上に示してくれるかもしれない。下車についても何とかなりそうである。

とここまで調べてみて、一番厄介なのは料金の支払いだと感じた。面倒なことに、台湾のバスには後払いと前払いの2パターンが存在するようである。

乗るバスがどちらなのかどこで判断をするかというと、車内に「上車収票」と掲示されていれば前払いとなり、「下車収票」としてあれば後払いとなるらしい。

これは難しそうである…。料金がいくらかもわからないのに、前払いを示す「上車収票」が出ていたら相当にテンパりそうな予感がする。

せめて前払いか後払いかが事前にわからないものか。忠孝復興駅から九份へ向かうバスはどうなのだろうと、その路線の乗り方に絞ってピンポイントに調べてみることにした。

いくつかのサイトを見てみたところ、その路線の運賃は前払いのようである。料金は95TWD(約330円)と出ていた。車内に両替機はなく、100TWDを渡しても運転手によってはお釣りをくれないらしい。

運転手がこういう態度をすれば、日本であればクレームの嵐になりそうだが、5TWD(約17円)で騒ぎ立ててもしょうがないので基本的には泣き寝入りとなるらしい。そりゃそうだ。

なので5TWD余計に払うのが嫌なら、ぴったり95TWDを用意しておく必要があるとのことだった。

ポケットから小銭を出して数を数えてみる。94TWDだった。漫画みたいな話だが、本当のことである。惜しい。あまりにも惜しい。

たかだか1TWDのために両替に時間を使うのは馬鹿らしいと考えて、100TWDを渡すことにした。

余計に支払う5TWDは、バスの美化など今後利用する乗客が快適に過ごせるようなことに使ってもらえればと思う。

iPhoneで検索に勤しんでいるうちに、電車は忠孝復興駅に到着した。(続く)


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。