手放せないキーボード

今使っているキーボードは、AppleのMagic Keyboardだ。このキーボードを買ったのは、去年の10月中旬である。その後、ほとんどこのキーボードで打鍵を行っているが、本当によいキーボードだと感じている。

実は、最初このキーボードが家に届いた時には、それほどの期待はしていなかった。キーボードは自分にとって大切な商売道具なので、色々と試して絶えず試行錯誤を繰り返したいと思っている。

Magic Keyboardについても、そのテストしてみる中の一台という感覚だった。「向かないな、生産性が落ちるな」と思えば、すぐにやめるつもりだったのである。

それがこのキーボードに替えてからは、確実に生産性が上がっている。それまでPFUのHHKBを使っていたのだけど、もう戻れないと思う。快適さにおいてMagic Keyboardが上回っている。

ではどういうところが素晴らしいのか。今もこうして文字を打ちながら、このキーボードのどこがそんなに魅力的なのかを考えていた。

それで辿り着いた考えは、キーの大きさ、配置、反発力の3つである。

打鍵時は、ホームポジションに手に置いて様々なキーを打つわけだが、キーの大きさと配置が絶妙で打ち間違えるということがほとんどない。

これはたまたま自分の手の大きさとキーの間隔がちょうど良かったのかもしれない。両手をキーボードの上に置くだけで、言葉があふれてくるほどピッタリの感覚があるのだ。

そしてもう一つは、キーを押した時の反発力がとても気持ちいいこと。強すぎず弱すぎず、そしてしっかりとブレずにキーが安定しているので、打鍵にリズムを作り出してくれる。

リズムができると文章はより速く心地よく進んでいく。このキーボードで打つと、文字を書くのが楽しくなってくるのだ。

こういう「使っていて心地よく感じる」という部分が、やはりさすがAppleだなと思う。

キーボードの一番の肝は、打鍵時の感覚である。ここを入念に調整して仕上げてきたという気がする。

今は、iMacの付属キーボードはこのMagic Keyboardになっているはずだ。使ってみた人は、最初はひょっとしてそのポジションの低さや新しいキーの感触に慣れないかもしれない。

でもすぐに別のキーボードにしてしまわずに、少しばかり慣れるまで試してみて欲しい。そのうち手放せないキーボードになる可能性は大である。



金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。