インパクトのあるコピー

2016-06-03 8:04

先日、自宅のポストにチラシが入っていた。こういったものはゴミ箱へ直行せずに目を通すようにしている。

 

結構、ポスティングされたチラシを見るのが好きである。新聞の折込チラシなどであればほとんどがきちんとデザイナーに頼んだグラフィックなので、伝えたいことが整理してあって読みやすい。

 

しかしポストに入れられるチラシというのは、事業者の方が自分で作成したものが多かったりする。いわばデザインやコピーに関しては素人の人がやっているものなので、「ここをこうやればどうなるだろう。レイアウトをこう変えればどうなるだろう」と頭の中でブラッシュアップすることができる。それはデザインを考える訓練になる。

 

先日、郵便受けに入っていたチラシを手に持ってみると、アルバイト募集の告知を書いたものだった。どうやらチラシのポスティングスタッフを求めてるようである。「なるほどー」と思いながら読んでいると、書いてあるコピーにものすごく引っかかってしまった。

 

「女性にピッタリの簡単なお仕事です」と記載してあるのである。

 

差別に関して敏感に議論されている今の時代にあって、このような表現を見るのは本当に久しぶりだ。

 

よくよく読んでみると、どうやらこの会社は便利屋的なビジネスをやっているようで、「重い荷物運びの仕事も募集しているけど、それは力がいるのでなかなか女性には難しいですよね。でもご安心ください、当社は女性に向けたポスティングというお仕事の募集もいたしております」というのが裏のメッセージにはあるようである。

 

それが色々な説明をすっ飛ばして、「女性にピッタリの簡単なお仕事」というコピーにいたったのだ。

 

そういう裏のメッセージを読み解けば、このコピーは全然、的はずれなものではない。むしろどのような人に対しても雇用機会を広げているのだから、素晴らしい会社だという見方もできる。

 

ただ、差別的な表現というのが問題として残る。ではどのようなコピーを書くのがよりベターな選択だったのか。

 

コピーはできるならぱっと見ただけで解読できるぐらいの文字量、10文字程度に収めたい。

 

募集の内容を整理すると
・必要なのはポスティングスタッフ
・専門的なスキルのいらない簡単な内容
・好きな時間帯に仕事ができる
・歩くことで健康的になる
・メインターゲットは隙間時間を利用して収入を得たい主婦

 

上記のうち、最もそそる内容は「好きな時間帯」という部分のように思う。「簡単な仕事」というのは「やりがいを見出しにくい」という負の側面があるし、「健康的になる」は副次的な要素である。

 

となると、「時間帯を選べる」ということを最も訴求することにして、例えば、

 

「隙間時間を使って副収入」

 

「空いた時間にお小遣い稼ぎ」

 

「空き時間を有効活用しよう」

 

とかはどうだろうか。

 

…こう並べてみると困ったことに、「女性にピッタリの簡単なお仕事です」のインパクトには勝てない気がする!

 

このことはいつか求人広告作成の時なんかに、アイデア出しのヒントになるかもしれない。自分の引き出しの中にしまっておこう。

 


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