タイ旅行記 1-8 川を渡る

タイ旅行記の8回目です。

このまま当てもなく辺りをブラブラしていると熱中症になりそうに思えてきた。時刻は7時半くらい。道路には通勤途中の車も多く、騒音と暑さで着いた早々に神経が疲れてきていた。

ともかく次の目的地を探そうと、例によってスマホのSafariを起動して、「バンコク 観光」などで検索を掛けてみる。ワット・アルンから歩いていける距離に、ワット・ポーという寺院を見つけた。

なんでもここには横たわっている大きな涅槃像がいるらしく、メジャーな観光地と目されているようだ。

正直、寺院や涅槃像にそれほど興味はないが、とりあえず定番のところは周っておくかとグーグルマップを起動する。地図を見る限り、ワット・アルン沿いを流れるチャオプラヤ川の対岸にワット・ポーは位置していた。

どうやって川を渡ればいいのだろう、と暑い日差しのもとナビゲーションに従って歩いて行くと、フェリー乗り場に到着した。

対岸へはこれに乗って行けということらしい。ゲートで料金を確認してみる。3バーツと書いてあった。日本円で10円ほどである。なんと安いのだろうか。

その値段に感動しながら船へと乗り込んだ。船は両岸を行ったり来たりしているようで、自分が乗り込むと乗客もそこそこにすぐに岸を離れはじめた。

タイの川は土色に濁っていた。日本の川の色に比べると結構、違和感がある。頻繁にスコールがあって川が急に増水するから、いつまでも濁りが取れないのだろう。緩やかな流れには他にもたくさんの船が出ていて、それぞれが違った方向に船先を向けていた。

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乗ること3分足らずで船は目的地である向こう岸へと到着した。このまま心地よい風を受けながら船に乗っていたかったが、着いてしまったものはしょうがない。他の乗客と同じように船から陸へと上がった。

上がった先はいくつもの店舗が軒を連ねる建物になっていた。日本で言うところの複合商業施設である。といっても施設というほど立派な建物ではなく、丸太を組んで建てたような素朴な雰囲気のところである。

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ここを一周してみると飲み物を売っている露天を発見した。

ようやく熱くなった身体を冷やせると、商品の前に立っているおばちゃんへペットボトルの水を一本指差して見せた。すると奥に設置してある氷水を入れた大きな容器からペットボトルを一本取り出して渡してくれた。ありがたいことにものすごく冷えている。

代金はたぶん10バーツくらいだったと思う。日本円で30円くらいである。

お礼を言って早速キャップを外そうとペットボトルの先端を握って回した。しかしツルツルと手が滑ってキャップが開かない。どうしてだろうと見てみると、キャップの周りはビニールの封がしてあるのだった。

これはこの店に限らず、タイのペットボトル全般に言えることであった。ペットボトルに別の飲み物を入れて(例えば水道水とか)キャップを締めて売る人がいるので、新品の証にビニールの封がされるようになったのか。もちろんこれは僕のただの推測である。

そんなことを思いながら冷えた水を歩きながら飲んだ。少しだけ元気が出てきた。