タイ旅行記 1-13 体力の限界

タイ旅行記の13回目です。

何しろすごい人の数である。ぱっと視界に入っただけで、500人くらいはいそうだ。一日の入場者数は軽く5000人とかになるのではないか。

5000人×500バーツで2,500,000バーツ。日本円で7,500,000円ほどの収益が一日で上がる計算となる。これは結構な金額である。

その人混みの流れに沿って少しずつ歩いて行く。途中の道では短パンやショートスカートを履いている人が呼び止められて、入場を断られていた。

料金が高いだけありここは「タイで最高の地位と格式を誇る仏教寺院」という触れ込みのスポットである。過度な肌の露出は禁止されているのだ。

もう少し歩いて行くと、今度は荷物検査の窓口があった。いかにも厳しい表情をしたおじさんたちがズラッと並び、一人ひとりの荷物を確認している。

といってもこれだけの入場者数で丁寧に確認していては列が進まないので、ぱっと開けてぱっと見てOKくらいな感じである。

僕もバックパックは開いて見せたけど、肩に掛けていたカメラバッグは「それはカメラだろ?だったらいいよ」と見てもくれなかった。見られないのはそれはそれで少し寂しいものがある。

チケット売り場はどこだと探していると、ちょうど軍隊の行進が始まり目の前を通り過ぎていった。正式な制服制帽の華やかなスタイルながら、手にはマシンガンが光っている。なかなか厳かな雰囲気である。

そうは言っても観光地なので、みんな珍しがって写真を撮り始める。僕ももちろん何枚か収めた。

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だいたいこの辺りが自分の肉体的な限界点だった。暑さが半端なくキツく、身体が火照りまくっている。人混みの多さにかなりストレスも感じていた。

この後は500バーツを払ってチケットを買い、ワット・ポーに続きまたもや広大な敷地のワット・プラケオを見て回るわけだが、正直言ってものすごく関心を持って見ていたという記憶がない。

写真は何枚か撮っているけれど、今見ても「あーこんなの撮ってたんだー」と曖昧な感じである。

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20〜30分掛けて様々な金ぴか装飾を見た後に、「これはこのまま歩き続けると倒れるな」とようやく自覚した。

どこか休めるところはないかと探してみれば、建物のそばには5坪ほどの屋根のある日除けのエリアがいくつか設置されていた。もちろんみんな暑くて疲れているようでどのエリアも満員なのだが、一つ空いている場所を見つけることができた。

助かったと思いながら靴を脱いで一段上がったエリアへと上り、少し眠ることにする。あぐらをかいたまま、盗られないようにバックパックとカメラバッグの持ち手を腕に巻いて目を瞑った。

日陰にいながらも熱い空気が自分の肌に触れてくる。今までに体験したことのない感覚だ。「このままじゃ熱中症になるなー、やばいなー」と思いながらも身体はしばし眠りの中へ落ちていった。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。