タイ旅行記 2-6 バスが来ない

タイ旅行記の27回目です。

カオサンロードの入口まで戻ってくるとタクシーやトゥクトゥクの運転手が熱心に客引きをしていた。もちろんそれらに乗って帰るつもりはない。呼び掛けを完全に無視して、民主記念塔の方へと歩いて行く。

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時刻は夜の9時過ぎになっていた。異国の夜道を歩くのが少々、心細くなってきたこともあり、このままホテルへと戻ることにした。

グーグルマップを起動してルートを調べる。バスで帰れば40〜50分程度で帰れるようだ。ナビに従い、バス停のある方向へと歩いていった。

5分ほどでナビが記すポイントに到着。しかし案内板からそこを通過するバスの番号を見てみると、自分が乗るべきバスは通らないようである。

行きと同じようにまたグーグルマップと実際のバスのポイントに誤差が生じていた。目的地へ行かないバス停で待っていてもしょうがないので、もう少しホテルの方面へと歩いてみる。

チャオプラヤ川へ繋がる支流の川が流れていて、その橋を渡ると道は6差路ぐらいに複雑に分かれていた。グーグルマップに従えば一番左の道へ50メートルほど歩くと、バス停があるようだ。

ナビを頼りその道を行ったところ、確かにバス停がある。しかし案内板には通過するバスの番号がどこにも書いていなかった。

このバス停にいて果たして帰れるのかと不安になったが、体力的にきつくなってきたのもありともかくしばらく待つことにする。

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バス停のベンチに座っていると、目の前をトゥクトゥクやタクシーが何台も通りすぎる。これに乗ればものの20分くらいで楽にホテルに帰れるだろう。そんな誘惑に何度も駆られたが、その度に料金交渉の面倒くささが頭をよぎり止めることにした。

そうして待つこと30分。困ったことに1台もバスが通らないではないか。お目当ての番号はおろか、1台たりともバスという物体がやってこない。さすがにここにいてはいつまでたっても帰れないと気づき、またもや移動することにした。

バスの通らない道を先に進んでもしょうがないので、6差路のうちの右から2番めを選択する。時刻はいつの間にか夜10時近く。少し焦りが出てきていた。

歩きながらさっきいたところにバスが来るんじゃないかと何度も後ろを振り返った。交通量の多いタイの道で、バスらしき物体が先ほどいた道へと進んでいった。それを見て、「あー、しまった!動かずにあのバス停に入ればよかった!」と後悔する。

だからといってさっきのバス停に戻るという選択肢はない。新しく選択した道でグーグルマップのルートを再度見てみる。

またもや新しいバスの番号が表示されて、マップを信頼すれば10分ほどでお目当てのバスは来るようだ。しかしナビに表示されるバス状況を信頼するがために今日はなかなか目的地に着けずにいるのだ。グーグルマップが不正確なのかタイのバスの運行に問題があるのか。

それを突き止める時間も意欲もないので、とりあえずはホテルへ帰る手段を考えねば。そう思ってマップを見返すと、ルートの一つに電車マークが表示されているものがあることに気づいた。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。