タイ旅行記 2-8 無事、ホテルへ到着

タイ旅行記の29回目です。

たくさんの人が寝そべっている広場のようなスペースを横目に歩くと、左隅に地下へ降りるエスカレーターを発見した。それに乗って下っていく。地下道を歩いて行くと券売機へ続く道に金属探知機のようなゲートがあり、係員が立って誘導を行なっていた。

物々しい雰囲気に驚きつつ、恐る恐るゲートを潜る。特に問題はなかったようで、そのまますんなりと駅構内へと入ることができた。

タイといえば2015年8月に起きた爆弾テロ事件が記憶に新しい。その余波がいまでも続いているということだろうか。

ともかく券売機の近くへ行ってチケットを買うことにする。行き先はホテルのあるPhra Ram9駅。乗り換えなしで8つ目の駅となる。

料金は忘れてしまったが、30バーツくらいじゃなかったかと思う。買う時に「安いなー」と思った記憶がある。

チケットの形態はコイン型だった。自動改札を通るときにはこのコイン型のトークンをSuicaのように所定の位置にかざす。するとセンサーがチケットを認識してゲートが開く仕組みとなっている。

降り口の改札ではチケット回収の必要があるので、かざすのではなく挿入口にトークンを入れることになる。

地下のホームへ降りるとそれほど待つことなく電車がやってきた。

時刻は夜10時半を過ぎていたが、結構な数の乗客が乗っていた。会社員もいれば学生もいるし、遊んできた帰りと思われる若者たちのグループがいる。

現地のタイ人に混じって車両に乗り込み、ドアの近くの手すりにもたれて動く電車に身を任せた。タイ語のアナウンスはまったく意味をつかめないが、駅名は英語表記でも言ってくれる。

壁についている液晶画面も広告を流しながら、次の駅名をテロップで入れていた。これだと駅に気づかずに乗りっぱなしになることはなさそうである。

そのまま30分ほど電車に揺られていると、ホテルのあるPhra Ram9駅に到着した。電車を降りて地上に出るべくエスカレーターで上がっていく。

地上への出口近くには何人もの露天商が店を開いていて、出てきた人を迎えていた。弁当や飲み物を並べて、客引きをしている。どうやらまだ夕食を食べていないサラリーマンを狙って、飲食の販売をしているようである。

日常的にこのサービスを利用している人はたくさんいるようで、一緒に電車を降りた人の何人かは立ち止まって弁当などを買っていた。

多少お腹は減っていたが、外に置きっぱなしの弁当を買って食べる勇気は出なかった。客引きの呼び掛けを無視して、ホテルへと向かった。

地下鉄の出口からホテルまでは歩いてものの2分ほどである。すぐに建物が見えてきて、暗がりに立って仕事をしているドアマンに開けてもらいホテルの中へ入った。

そのままエレベーターを使って自分の部屋のある14階まで上がる。

ただカオサンロードへ行って戻ってきただけなのに、すごく疲れてしまった。移動に手間取り、不安感も手伝って疲労が増したようである。

部屋に入るとすぐにシャワーを浴びて身体をさっぱりとさせ、ベッドへと潜り込んだ。目を瞑った瞬間にはもう眠りに落ちていた。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。