タイ旅行記 3-7 カオスな状況で試合観戦

タイ旅行記の33回目です。

席はリングのすぐそば、まさにリングサイドという名が相応しい場所である。相撲で言う砂かぶり席のようなところだ。

僕の右隣には中国系のカップルが座り、始まる前からビールやらフライドポテトやらを食べはじめた。左隣は欧米系の太った白人。隣りにいる仲間の白人と大きな声で何やら話している。後ろの席には関西圏の日本人グループが陣取っている。

みなアルコールが入っているようで、中国語やら英語やら関西弁やらが乱れ飛び、なかなかカオスな状況を作り出していた。

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第一試合は見るからにちびっ子のムエタイファイター同士の戦いだった。小学校高学年くらいだろうか。

その後、試合を重ねるごとにいかにも精悍な体つきのファイターが出場するようになる。試合が始まるや僕の周りでは中国語・英語・関西弁が一層入り乱れて耳に入り、もう何が何やらわからなくなった。

その中で一番耳に残るのはやはり関西弁である。日本人グループの方々はどちらがポイント的に有利か採点しながら見ているようで、聞きながら参考になったりした。まあその採点は結果的に外れることが多かったけれど…。

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クリンチしながら膝蹴りを打つ首相撲が起こると、会場内から「イン!イン!」という歓声が上がった。これは何を言っていて、どういう意味なのだろう?よくわからなかったが、回りにいる中国人も白人も日本人も同じように「イン!イン!」と叫んでいたので、つられて自分もそう言っていた。

不思議なもので膝蹴りが起こる度に「イン!イン!」と声を発すると、さらに気持ちが熱くなるのを感じた。

そうして試合は進んでいきほとんどが判定までもつれ、中にはKOシーンも観られるというバラエティに富んだ戦いが繰り広げられた。

メインイベントは9試合目となっていて、それが終わると回りにいた人たちの大半は会場から出て行ってしまった。僕はといえば、結局退席せずに最後の10試合目までをきちんと見ることにした。

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観客の数が半分ぐらいになったガランとした会場で、最後の試合が無事に終わった。終わると同時に、タイでの自分の日々も幕を閉じるような気分になった。

一斉に引けていく観客の姿と、もはや誰もいないリングが祭りの後のように寂しく感じる。

後はホテルに帰って寝るだけである。目が覚めればホテルでの最後の朝食を食べ、空港へ向け出発する。そう思いながら会場の外へ出た。しかしホテルに戻るまでの間、もうひとつドラマが待っていた。