2016年フジロック 最終日「2CELLOSと空模様」

最終日の朝も晴れである。

まさか三日間連続で晴れるとは思わなかった。快適さの度合いが天候に左右される野外フェスである。山の天気は気まぐれだ。太陽を見られるだけで苗場へ来た価値は心のなかで跳ね上がる。

この日もまずは雪ささの湯へ行って温まり、テントへ一旦戻った。

この時にキャンプサイト麓にある珈琲屋でトーストセットを頼もうと思った。毎年、キャンプに泊まった朝の楽しみなのだ。

しかし歩いて行ってみると、ものすごい長蛇の列ができていた。どうしようか迷ったが、口がもうトーストを食べたい気分になっているので並ぶことにする。

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待つこと10分弱でようやく順番が来て、コーヒーとトーストのセットを頼んだ。

広場の隅に腰を下ろして、焼きたてのパンを齧る。フェス中は屋台メシが中心で、どうしても味が濃かったり油っこい食事が中心となってしまう。トーストにバターを敷いただけのシンプルな食べ物がものすごくおいしく感じる。

さて、最終日である。泣いても笑っても今日で今年のフジロックは終わるのだ。

さてさてどこに行こうかと考えるまでもなく、やはり今日もグリーンステージの所定の位置へ座ることにした。晴れた空に忌野清志郎の「田舎へ行こう」が鳴り響いている。

グリーンの名の通り自然いっぱいの広大なスペースに爽やかな風と太陽。そして音楽。平和な空間。これほど幸せなひとときがあるだろうか。

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11時スタートのトップバッターは、アフリカンミュージックのMARK ERNESTUS’ NDAGGA RHYTHM FORCE。その後は、二人のチェリストによる超絶なパフォーマンス、2CELLOSが登場した。

もちろんチェロだけでなくバックにはサポートのドラムスが控えおり、リズムに乗って複雑なメロディを奏でていく。

2CELLOSの二人は双子かと思うほど見た目が似ていて、演奏の息もぴったり。ゆったりとした曲は一切演らずにひたすら軽快な曲調でステージを作っていく。

行き着く間もなく持ち時間は終了。見応え、聴き応え十分の演奏だった。

その後にはイギリスのSTEREOPHONICSの演奏をまったりと聴く。

iPhoneでネットをつらつらと見ていたら、「BABYMETALをぜひ観て欲しい」という連絡が知り合いから入った。そう言えば最終日の夕方にホワイトステージに登場するんだった。

どうしようかと悩んだが、興味本位もあって観に行こうと思った。

グリーンはこの後、Ken Yokoyamaが登場予定である。とりあえずそこまでグリーンにとどまり、頃合いを見てホワイトへ移動することにしよう。

空を見上げると、少々、雲が出てきていた。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。