シンガポール旅行記 2-5 グラビア撮影開始

161202-1

階上へ上がり順路を歩いて行くと、空港のような手荷物検査のゲートがありました。かついでいるリュックを下ろし、X線検査のようなベルトコンベアに乗せるよう指示されます。この観覧車は一つ一つが巨大なカプセルになっており、見知らぬ人と乗り合いになります。定員は各28名です。危険物を持ち込まれ、カプセルをジャックされることを怖れてのことでしょうか。

もちろん危険物は何もないため、すぐにゲートはパスできました。先を歩いていくと、いよいよカプセルの乗り場に到着しました。タイミング的に、1人の男性旅行者と2人の女性旅行者、そして僕の計4人で同じカプセルに入ることになりました。

ドアが湿られ、観覧車が上昇を始めます。すると20代後半くらいの男性旅行者が、50代くらいの2人の女性旅行者へ「国はどこですか?」と話しかけていました。その会話を盗み聞きすると、男性はバングラデシュ、2人の女性はイングランドからの旅行者でした。僕にも聞いてくるかなと警戒しましたが、なぜか質問されませんでした。ちょっと存在をないがしろにされた気がして、心がささくれました。

そんな僕の気持ちはつゆ知らず、ゆっくりとしたスピードで観覧車は最高到達点へと上っていきます。するとバングラデシュの男性旅行者が僕に話しかけてきました。「おお、ようやく国を聞いてくるのか」と期待しましたが、カメラで自分の姿を撮って欲しいと頼まれました。手にしているキヤノンの一眼レフカメラをこちらに差し出してきます。

いや、まあ別にいいですけどね。設定はプログラムオートになっています。つまりシャッターを押すだけです。撮り慣れないキヤノンを構え、バングラデシュの男性をフレームに収めます。外の明るい背景に露出が合うため、カプセル内にいる男性の顔は真っ暗になりました。RAWデータで撮っているなら現像の際に持ち上げればいいと思いますが…。男性にプレビューを見せて「ちょっと顔が暗くなっちゃったけど」と話すと、「オッケー!問題ないよ」と答えが返ってきました。後で直すのかもしれません。

カメラを返し、窓からシンガポールの景色を一望しました。夜に来ると、さぞかし夜景が綺麗だったと思います。マリーナ・ベイ・サンズや歩いてきた道を眺めます。するとまたもやバングラデシュ人が「写真を撮ってくれ」と頼んできました。窓際にたたずんで、雑誌のレオンのように決めポーズをしています。まあ、別にいいですけどね。せっかくだからときちんと構図をとって、縦位置と横位置の両方を抑えました。

すると今度はレンズを標準ズームから広角ズームにチェンジ。広い画で自分を撮ってくれとせがんできます。この人はどれだけ自分のことが好きなんでしょうか。僕たちがいる一角だけグラビア撮影隊みたいな感じになってきました。これも旅の思い出です。何枚か構図を変えつつ、行きずりのバングラデシュ人の一番かっこいい姿を撮るようにがんばりました。ちなみに顔は全部、逆光で真っ暗になりました。(続きます)