東村アキコさんの「かくかくしかじか」を読みました

ついさっき、東村アキコさんの「かくかくしかじか」という漫画を読み終わりました。全5巻です。

実はどういった作品なのかまったく知らないまま読みはじめました。ドラマ化された「東京タラレバ娘」を読んでいて、同じ作者の「かくかくしかじか」の評判が良いと聞き、中身を確認せずにKindle版を全巻ダウンロードしました。読んでみると、漫画家になるまでの本人の自伝的な物語でした。

この漫画はとても心に染みるものがありました。なぜか。作者の方が自分の内面を正直に描いていると思ったからです。

人間というのは、どんなにキレイな言葉を並べたとしてもやはり自分のことしか考えていないものです。口先で優しい言葉を言ったとしても、行動は自分の快楽や保身に向けられるのが常です。(もちろん、僕もそうです)

この漫画は、人間のそういった本性の部分をとても正直に描いています。なんというか若い頃の自分の行動に対して、ずっと懺悔をしているように感じました。ネタバレになるので書きませんが、作者の人生にとって悔やまれる期間というのがいくつかある。悔やまれるできごともある。自分が書く作品なのですから、「あの時は○○という行動をしたけど、本心はこうだった」といった美談にしようと思えばいかようにもできると思います。

でもそうとはせずに、当時、自分がとっていた行動だけを描いて、「(こんなことをやっていた)あの頃の私は本当にバカ」と悔やんでいます。そういった正直な自分自身の描き方が、とても胸に染み入ります。こういう風に嫌っている自分のことを書くことは、相当、心が苦しいことだと思うからです。

何かモノを作っている人や、一生懸命仕事をしている人、今の仕事が向いているかどうか悩んでいる人、普通に大人になった人。色んな人に勧めたい、いい漫画でした。