過剰な疲れは、優しくする余裕を削いでいく

人間は疲れたらダメだと思います。多少の疲れならいいのですが、体が重く引きずって歩くくらいの疲れ方は避けるべきです。なぜなら過剰に疲れると人は、人に優しくする余裕がなくなるからです。

今日の午後、とある飲食店へ昼ごはんを食べにいきました。チェーンの牛丼屋さんです。お腹が満たされればいいと思いそこを選んだわけですが、中へ入っても「いらっしゃいませ」の声がしません。まあそれはいいんですが、存在を気づかれないと注文を取ってもらえないかもと思い、厨房の中を眺めながらカウンター席に座りました。

どうやら厨房に一人とフロアに一人の計2名で回しているようです。僕が入ったのは午後1時過ぎ。ピークは過ぎたようで、カウンターやテープル席には食べ終わった食器が片付けられないまま置かれていました。一言で言えば殺伐とした雰囲気です。ピークが過ぎてようやく洗い物をやろうというところに、新規の僕が入ってきたわけですね。

忙しい心中を察しつつも、店員さんへ声をかけ注文をしました。フロアの人は僕と同じタイミングで入ってきた二人連れへ水を出し、会計希望の顧客の処理をして、もつれるような足取りで僕のところへオーダーを取りに来ました。かなり疲労困憊のようです。

そこそこ広い店内です。昼間の混雑時に、一人で水を出し、オーダーを取り、食事を出し、会計をして、後片付けをする。これらの作業が限界に来ているのでしょう。もちろん笑顔はまったくありません。

牛丼は出来上がるのが早いです。忙しい中でもあっという間に料理が運ばれてきました。僕へ料理を出し終わると、フロアの店員さんはようやくテーブルに置かれたままになっている食器の片付けに取り掛かりました。

食べながら様子を何となくうかがいました。レジ締めとか補充とか、他にもやることがまだまだあるのか、大急ぎで片付けを行なっています。すると手が滑り、食器を派手に床へ落としてしまいました。ボーゼンとした後、我に返り、散乱した割れた食器を集めています。モップを持ってきて、汚れた床を掃除しました。

店内は一層、殺伐とした空気になりました。しかし店内にいるお客はみんなわかっています。店員さんが悪いわけではないのです。気持ちの余裕がなくなるほど疲労困憊になってしまう、現状のシフトが良くないのです。

牛丼を食べ終わってからもすぐに会計せず、その店員さんが一息つくまでスマホを見て待つことにしました。しかしいつまでも新規のお客さんが入ってきて、一向に一息つけそうにありません。やむなく立ち上がり、お会計をお願いしました。もちろん会計の際も店員さんに笑顔はありません。過剰な疲れは人へ優しくする余裕を削いでしまうのです。