マレーシア一人旅 1-4 単純な解決策

2017-06-27 22:18

 

 

モノレールというのは、文字通り羽田空港から浜松町駅までをつないでいる東京モノレールのような電車である。その名もKL Monorail。KLというイニシャルは、“Kuala Lumpur(クアラルンプール)”の略称である。

 

若干、老朽化しているようで、電車はそこそこくたびれていた。走り出すとガタガタと揺れを感じる。帰宅途中の学生の話し声やスマホから発せられる動画の音声が聞こえ、車内はまずまずのカオスである。

 

吊革につかまって揺られること10分あまり。モノレールは目的地であるBukit Bintang駅に到着した。モノレールは地上よりも高い位置を走る乗り物なので、駅は必然的に空中に存在することになる。到着した駅を降り、階段を下って駅前の道へと出た。グーグルマップによると、泊まるホテルは駅のすぐ近くである。歩いて3分足らずといったところだ。

 

グーグルマップを見ながら歩いていくと、どうやら大通りのちょうど向かい側にホテルのあることがわかった。横断歩道らしきものはなく、また車は切れ目なくどんどん走っている。どうやって渡ったらいいものかとウロウロし、道沿いに建つショッピングモールへ入ることにした。ショッピングモールの地下へ降りれば向かい側へ渡れるかと思ったのである。

 

しかしこれが大失敗。恐ろしく広大な敷地のショッピングモールで、一発で迷子になってしまった。地下をウロウロして自分が一体どこにいるのかわからない。そうこうしているうちに時間は過ぎていく。チェックインの時間へ間に合わなくなり、キャンセル扱いになるのでは。そんな不安が襲ってきた。そんなことになったらキャンセル料を払うのに加え、別のホテルを今から探さなくてはならない。それはお金もエネルギーもかなり浪費することになる。何としても時間内にホテルへ着かなくてはならない。

 

地下を渡るのは諦めて、一階へ上がることにした。ショッピングモールの中にいてはいつまで経ってもわからないように思えたので、どの出口でもいいから外へ出ることにする。30分ほど徘徊して外へ出てみると、もと来た大通りへ出ることができた。時間を掛けて、ただ歩き回っただけである。その分、足腰が丈夫になったと言えるが、精神的にはかなり消耗してしまった。

 

しかしどうやって向こう岸のホテルへたどり着けばいいのか。そう思っていると、一人のマレーシア人が車の途切れたちょっとした隙を狙って、たたたっと向こう側へ走っていった。なんだ、そんな原始的な方法でよかったのか。単純な解決策にため息をつきつつ、僕も車の途切れた瞬間を狙って無事、ホテルの前へたどり着くことができた。時刻は午後7時頃。ここまでで、すっかり疲れてしまった。

 

ホテルへ入り、フロントで早速チェックインを済ませる。フロント係のインド系の女の子(インド系の人ばかり印象に残っている)に“check-in,please”と告げると、書類の何箇所かにサインを求められた。最後にクレジットカードを差し出すように言われる。現地精算の予定なので、特に疑問に思わずカードを差し出した。4桁の暗証番号をプッシュして、控えをよく確かめもせずにポケットへ入れた。ここでなんできちんと伝票を確かめなかったのだろうと、チェックアウトの時に反省することとなる。(続く)

 


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