長い文章を書くコツ

とある集まりで「長い文章を書くコツ」みたいなことを少し話したら、すごく反応してもらえました。このことはひょっとして需要があるのかなと思ったので、少し整理して書いてみます。

そもそもの話ですが、長い文章を書くには「書くこと」が必要となります。書くことがないのに長い文章を書くというのはただの苦痛です。つまり問題は、その「書くこと」をどうやって考えればいいかという部分になります。

例えば目の前に何の変哲もないみかんを一つ置かれたとします。「さあ、これについて1000文字書いてください」と言われたらどうしますか?ここで「目の前にあるみかん」のことについて書こうとしてはいけません。そうすると、書くことがなくなりただ文字数を埋めるだけの苦痛タイムが始まります。ではどうするか。目の前にあるみかんをきっかけとして、自分が書けそうなことに話を変えてしまえばいいのです。

僕が書くとしたら、みかんの描写は最初の一行か二行ぐらいしか書きません。その後は、みかんについての思い出を書きます。そう言えば幼少の頃、冷凍みかんを初めて見たときに腐っていると思ってゴミ箱に捨ててしまったことがありました。霜で白くなっているのをカビが生えていると勘違いしたんですね。

すると冷凍みかんを出してくれたおばあちゃんが驚いて、「これはみかんを冷凍したものだ。美味しいから食べてみろ」とゴミ箱から拾って言いました。怪訝そうな顔をしながらも冷たいみかんの皮をむいて、ひとふさ食べてみました。すると、どうでしょう。うまいじゃないですか(笑)。果肉がシャリシャリとしてシャーベットみたいです。さらに口の中で溶けてきて、いつものみかんの甘さやジューシーさも楽しめます。これはすごい。みかんは凍らせてもうまいんだなとすごく感心しました。

というようなことをつらつら書いていくと、1000文字ぐらいはすぐにいきます。そして締めとして、「こんなことを書いているうちに本当に腐ってしまうといけない。みかんは美味しいうちに食べることにしよう。みかんうまい。」みたいな文で結べば、まあ1000文字のまとまりある文章になると思います。

これを目の前のみかんについて真面目に書こうとすると大変です。色とかむいた感じとか水分の量とかを細かく書かないと1000文字は埋まりません。そんな文章は書くのも苦痛ですし、読むのも苦痛ですよね。

あくまでもこの方法は長い文章を書くためのコツ(Tips)です。文章を書くことの本質とは別の話になりますが、覚えておくと便利かもしれませんよ。