気がつけば、50mm単焦点レンズばかりで撮っています

考えてみたら、写真のほとんどを50mm単焦点レンズで撮っています。

カメラはFUJIFILMのAPS-Cを使っていますので、35ミリ換算で50mmという意味です。他にも35mm単焦点レンズをいつも持ち歩いていますが、ほとんど付け替えた覚えがありません。

35mmは「50mmで狭いところがあれば付け替えよう」とお守り代わりに持っているような感じで、結局は50mmで事足りてしまいます。

50mmというのは、いわゆる標準レンズと呼ばれるものです。実際に見えている人の視界に、もっとも近いレンズと言われています。

広角でも望遠でもない、悪く言えば平凡なレンズです。でもその画角がとてもしっくりくるんです。

好きな理由を言語化したことはなかったです。これを突き詰めると、自分が写真を撮る理由も見えてくるかもしれません。

おそらくですが、写真に対して意図的な演出を排除したいのだと思います。

世界の一部分を主観的に切り撮るわけですから、すでに写真にした時点でそれは人工的な加工がなされているとはいえます。意図的な演出を排除して「ありのまま写したい」というのは、切り撮った時点で矛盾しているといえます。

それでも自分は心が動いた光景を、なんの下心もなく撮りたいんですね。自分がいいと思ったそのままの光景を写真の中へ収めたいのです。そしてそれが結果的に良い写真になっていれば一番いい、と思っています。

広角や望遠は、視界をデフォルメすることになります。少し自分の考える「自然な写真」とは離れてしまうイメージがあるんですね。だから50mmの単焦点レンズを付けることが多いのだと思いました。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。