漫画レビュー「約束のネバーランド」

こんばんは。「何かおもしろいマンガがないかな〜」と思って、ネットで色々調べました。週刊少年ジャンプ連載中の「約束のネバーランド」が良さげだったので、Kindleで1巻をダウンロード。案の定、すぐにはまってしまい、9巻まで一気読みしました。

簡単にあらすじを書きます。

主人公の子どもたちが孤児院だと思って過ごしてところは、鬼が食べる「食用人間」を育てる農場(ファーム)でした。それに気づいた子どもたちは脱出を計画。脱出後、鬼と人間とが別世界として共存している事実を知ります。果たして主人公たちは、人間の世界へ行くことができるのか?という感じ。

これの何がおもしろいかというと、やはり設定ですね。ファンタジーな世界かと思ってみたら、自分たちが暮らしている現実世界の延長として描かれています。

人間と鬼とが平和協定を結び、鬼が人間界へ手を出さない代わりに、食用の人間を鬼は育てているんです。

知能の高い人間は味が良いらしく、まるで高級和牛のように伸び伸びとした環境で育てられます。脱走した主人公たちは、知能の高い人間です。

一方、下級の鬼へ配給される人間は、ただ食べられるためだけに製造されます。意識ないまま太らせるだけ太らせ出荷するといった描写は、人間が牛や豚を食用として育てているのと同じです。

最新刊では人間を「狩りを楽しむ獲物」として、もてあそぶ鬼との対決が描かれています。このへんも、釣りや狩猟をする人間の姿と重なります。

つまり「もし人間が食われる側として生まれてきたら…」という仮定の話が、ずっと続いているんです。それを正義感あふれる主人公たちが、鬼を倒すことで乗り越えていく。

そのさまを見て自分はすっきりとしますが、果たして、牛や豚が人間に反逆してきたら「君たちの気持ちはよくわかる。よくやった」なんて思えませんね。

ファンタジー色の強い絵柄で自分たちとは無縁の世界なのに、どこかしらリアリティがある。それは多くの命をいただいて生きている、自分たちの「後ろめたさ」があるからかもしれません。

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