席の確保をやめたら、満足感がアップした

スターバックスなどに入ったとき、席を確保してから飲み物を買いますか。それとも飲み物を買ってから空いている席に座りますか。

自分はどうするかというと、席を先に確保するということをしないんです。空いている席があるかどうかは気にしますが、飲み物を買う前にそこに荷物を置くということをしません。飲み物を買ってから、空いている席に座るようにします。

これはなんでかというと、席を先に確保するというのが「席を奪い合っている」みたいな気持ちになってしまって、どうも好きになれないんです。

お店の席の数は限られてはいるんですが、空いているところをみつけて荷物だけ先に置くと、「席というのは常に足りないもの」という欠乏感に侵されてしまうように感じます。

思い返してみるとわかるのですが、よほど人気のお店やピーク時の観光地ならいざしらず、通常の飲食店ではどこかしらが必ず空いているものです。

先に席を確保せずとも、座ることはできるんです。

それを先に確保したり、もっといい席があるからと移動を繰り返していると、「満ち足りる」という状態にならない気がします。

つまり欠乏の状態になるわけです。

「足りない」という感覚は、不安をともなったり焦りを呼び起こしたりしますよね。良い席を確保したつもりが、結果的にマイナスの精神状態を招いてしまうように思います。

ここまで偉そうに書きましたが、はい、そういったマイナス状態になっていたのは、昔の自分です。

以前はスタバなどに入るやいなや、まずはいちばん良さげな席の確保をしていました。でもある日を境に、それをやめたんですよね。その理由は忘れましたが、飲み物を買ったあとでもいつでも席はどこかしら空いているものなんだ。そう気づきました。

自分の座るべき席は、必ず用意されている。そう思うと追い立てられて焦る気持ちというのが、普段の生活でもなくなっていきました。

「ない」と思うといつまでも満たされないし、どんな状態でも「ある」思えば、あるもので満足できるようになる。自分ながら、心というのは正直なものだなと思います。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。