針の穴を通すような確率で

アイルランドに来て2週間くらいが経ちました。いろいろと楽しいことはあるのですが、とくにホスト家庭のひとと話すのが楽しいです。毎晩、食事をしながら1時間半〜2時間くらい話をしています。

毎日、それだけの話しをしても飽きないのって、自分にとってはめずらしいことです。言葉の壁がどうこうという以前に、単純に気が合うのだとおもいます。

ホスト家庭のひとはアンジェラというのですが、アンジェラもぼくも、たくさんの人といるより一人でいるのが好き。自分に合った食事にこだわる。本と映画が好き。海外を旅するのが好き。共通点がいくつもあります。

でもよくよく考えてみると、アンジェラとぼくが出会う確率は儚いくらいに低いものでした。

そもそもぼくがアイルランド行きを決めないと会わないし、語学学校を別のところにしたら違うホスト家庭のお世話になっていたでしょう。

しかもアンジェラはホームステイの依頼をずっと断っていたといいます。直接聞いていないので定かではないですが、日本人でしかもそれほど若くない(45歳)ひとが来るということでOKしたのだと思います。

そんな針の穴を通すような確率で出会って、もはや毎日、当たり前のように膝を突き合わせて話をしています。人生というのはおもしろいですね。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。