「才能」という残酷な言葉で諦めることなく。SWITCHの「奥山由之 写真の可能性」を読んで思ったこと

今日はSWITCHを買って、スタバに行って読んでいました。写真家の奥山由之さんの特集だったから買いました。

ぼくは奥山さんの写真が好きで、写真集を三冊持っています。2017年に開催された「As the Call, So the Echo」という写真展も東京まで見に行きました。

奥山さんの作品は、署名性の高い写真です。別の作家の写真とまぎれて置かれていても、奥山さんの写真は見つけられると思います。フィルムで撮っているとかそういう手法だけでなく、感性がものすごく鋭敏なひとなんだろうと思っていました。

でも結構、その考えは外れていましたね。Switchのインタビューを読む限り、写真を撮る瞬間は感覚的であっても、それを作品へと高めていくのはかなり論理的だとわかりました。むしろ、「ここまで考えているのか」と驚くくらい。

もし自分が昨日書いた岩倉さんとか奥山さんとかと同じくらいの世代であれば、写真を撮ろうなど思わないかもしれない。そのくらいすさまじい才能を感じます。「この道にはもう追いつけないトップランナーがいるから、別の道を探そう」そう思うかもしれない。

でも幸いなことに(?)、ぼくはもう46歳です。フィルム写真をはじめたのは、去年の7月。はじめた時点でトップを目指すにはハンデがありすぎる状態なので、「上を目指さず、自分が好きなことを追い求めよう」と開き直られている部分はあります。

それは自分にとって幸運なことです。「才能」という残酷な言葉で諦めることなく、やりたいことを純粋に追いかけることができるのだから。

それはともかくとして年齢やキャリアを問わず、今号のSWITCHの特集は写真を撮る人にとって得るものがあると思います。


金沢在住のフリーランス・ライター。2014年より海外への一人旅をはじめる。これまでに訪れた国は16カ国。旅に使っているカメラは、2016年秋に亡くなった写真家の伯父・富岡省三氏のHasselblad 500C/M。