仕事の向き不向きの判断基準

書店のビジネス書コーナーへ行くと、営業マンのための指南書が数多く置かれています。ぼくも会社員のころ営業していた経験があります。そういった本をたまに買っていました。

なぜ買っていたかというと、答えは簡単。営業ができなかったからです。営業ができない・うまくいかないから、できる人の本を読んでなんとかしようと思ったわけです。

でも先日、とある営業マンに出会って、そんな努力はほとんど無駄だったことに気づきました。もちろんまったく無駄とはいいません。でもぼくがやるべきは、営業マンのための本を読むことではなかった。そう思いました。

ナンバーワン営業マンの話し方や立ち振舞に魅了された

その営業マンの方は、とある大企業に勤務しています。体格が良く、声もハキハキとして聞き取りやすいです。ほがらかでユーモアがあり、自信に満ち溢れていました。「もっとこの人の話を聞いていたい」と思いましたね。

話の流れで知ることができたのですが、その方は会社に数百人いる営業マンの中でナンバーワンの成績を収めているとのこと。

それを聞いて、ものすごく納得してしまいました。あまりに立ち振舞や話し方などが素晴らしかったからです。その場で商品を勧められたら、まあ買わないまでも見込み客を紹介したかもしれません。

ハウツーは向いていない人のためにある

そこで最初の話に戻ります。ぼくは営業の本を買っていました。なぜかといえば営業がうまくできなかったからです。

では、そのナンバーワン営業マンも「営業ができるようになる本」を買っているのでしょうか。もちろん買っている可能性は大いにあると認識しつつ、「そんなもの読まなくても、この人は営業ができるだろう」と思いました。

オンとオフの境目なく、会話で人を魅了していく。それはノウハウで培ったものではないはず。誰に教わるまでもなく、自然にできるようになったのでしょう。

「向き不向き」という言葉がありますけど、できる人はいわゆるハウツー本を読まなくてもできるんですよね。そういった本は、できない人のために売られているのです。

つまり「営業ができるようになる本」を手に取った時点で、その人は本来、営業のできない可能性が高い。向き不向きでいえば、向いていないんです。ぼくはどれだけがんばっても、営業で素晴らしい成績を収めることはできないと今では確信しています。

自分の向いていることに時間とお金を使う

ぼくがやるべきだったのは営業の本を買って読むことではなく、営業という仕事に見切りをつけ、向いていることに時間と資本を注力する。そういった方針の転換だったのです。

それを理解していたわけではありませんが…。営業はほどほどに見切りをつけて、今は自分がやっていて苦でないことを仕事にしています。

もしあのまま向いていない営業を続けていれば、延々とハウツー本を買わされることになったでしょう。

ハウツーを必要としている時点で、その仕事には向いていない。指南書を読まなくてもある程度できる分野に自分の能力を向ける。全国ナンバーワン営業マンの姿を見て、そんなことを思いました。