公開日 2020-08-14 最終更新日 2021-04-14
ストリーミング再生で、CD音質を聴ける時代が来るとは。
つい魔が差してAmazon Music HDの無料体験を試してみたら、高音質再生にハマってしまいました。
それまで4年間、Spotifyのプレミアム会員を続けてきましたが、Amazon Music HDへ乗り換える羽目に。
そこでこの記事では、自分と同じようにハマる人を作るべく、Amazon Music HDの音質や料金プラン、使い方などを詳しく解説します。
この記事の目次
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Amazon Music HDの徹底解説。Spotifyなどとの音質の違いや料金プランを詳細レビュー
まずは、ざっくりおさらいです。
「Amazon Music HDとはなんぞや」という話です。
音楽の聴き方はいろいろあれど、現在の主流はストリーミング再生です。
ネットに繋がったパソコンやスマホがあれば、専用アプリで音楽を聴けます。
スマホひとつで何千万曲を聴けるうえ、スマホの容量も使いません。
本当に便利なサービスです。
HD音質以上を聴ける、品質重視のサービス
ただ便利さの代わりに、犠牲にしているのが音質です。
ネット回線で聴くため、ほとんどのサービスは曲の情報量を落として再生しています。
それに対しAmazon Music HDは、ほとんどの曲をHD(高音質)以上で聴くことができます。
これが大きな特徴です。
つまりAmazon Music HDとは、ストリーミング再生の「便利だけど音質がイマイチ」の穴を埋めてきたサービスなのです。
Amazonの3つの音楽サービスの違い

Amazonは、全部で3つの音楽配信サービスを行っています。
1 Amazon Music Unlimited
2 Amazon Music HD
3 Prime Music
一見、区別のつきにくいこれらのサービス。
Amazon Music HDの解説の前に、まずはそれぞれの違いを書いてみます。
1 Amazon Music Unlimited
Amazon Music Unlimitedは、月額980円(プライム会員は780円)で加入できるAmazonの音楽配信サービスです。
配信している楽曲の数は、実に7000万曲以上。
一生かかっても聴ききれません。
ちなみに競合のSpotifyは、執筆時点で5000万曲を配信しています。
Amazon Music Unlimitedのほうが2000万曲多いわけですが、インフレしすぎて実感できるほどの違いはないでしょう。
Amazon Music Unlimitedの音質は、最大 256 kbpsです。
これはアップルミュージックと同じです。
Spotifyのプレミアムは、それより情報量の多い最大320kbps。
ただ256kbpsと320kbpsは、よほど敏感な人でない限り聴き分けるのは困難でしょう。
他のサービスに比べメリットとして、プライム会員であれば月額780円で楽しめます。
プライム会員なら、月額980円のSpotifyやアップルミュージックより、Amazon Music Unlimitedを選んだほうが200円お得です。
2 Amazon Music HD
一方、この記事で紹介しているAmazon Music HDは、単純に「Amazon Music Unlimitedを高音質にしたもの」です。
どのくらい高音質なのかはこの記事の後半で書きますが、わかりやすく言えば「CD以上の音質」を体験できます。
情報量は、Spotifyプレミアムの4.4倍
Spotifyのプレミアムが320kbpsに対し、CD音質は1411.2kbps。
その差は4.4倍ですから、Amazon Music HDの音質の良さがスコアから明確に判断できます。
ちなみにAmazon Music HDの料金は、「Amazon Music Unlimited+1,000円」です。
通常は月額1,980円、プライム会員なら月額1,780円。
「高音質に月1,000円プラスできるか」が、Amazon Music HDを選ぶ判断基準となります。
3 Prime Music
最後のPrime Musicは、アマゾンプライム会員に向けたサービスです。
こちらはプライム会員に入っているだけで、追加料金なしで利用できます。
当然ながら、Unlimitedに比べ楽曲数は劣ります。
その数、200万曲。
すごい数ではありますが、7000万曲に比べれば見劣りします。
ドライブ中や作業中のBGMとして聴くだけなら、これだけでも十分ですね。
Amazonのサービスは、ともかくプライム会員に恩恵があるよう設計されています。
Amazonをよく利用するなら、入らないと単純に損です。
プライム会員については、以下の記事に詳しく書きました。
Amazonの3つの音楽配信を比較
説明した3つのサービスを、わかりやすく表組みでまとめました。
Amazon Music Unlimited | Amazon Music HD | Prime Music | |
---|---|---|---|
料金 | 980円(プライム会員780円) | 1,980円(プライム会員1,780円) | プライム会員のみ(追加料金なし) |
楽曲数 | 7000万曲 | 7000万曲 | 200万曲 |
高音質 | 未対応 | 対応 | 未対応 |
Amazon Music HDへの入会方法
ざっくりした説明が終わったところで、Amazon Music HDの入会方法をご紹介します。
パソコンでもスマホでも、ブラウザから専用ページへ行きます。
中央の「無料で試す」をクリックし、画面の指示に従って入会となります。
Amazon Music HDは、新規登録者を対象に無料体験を30日間設けています。
(2021年5月24日まで、新規登録者3ヶ月無料キャンペーンを開催しています)
無料でお試しできるのがありがたいです。

料金について
他の配信サービスとの比較
Amazon Music HDは高音質を楽しめるため、標準音質のサービスと比べ料金は高めです。
他のサービスとの月額料金の比較を表にしました。
サービス名 | 月額料金 |
---|---|
Amazon Music Unlimited | 980円(Amazonプライム会員780円) |
Amazon Music HD | 1,980円(Amazonプライム会員1,780円) |
Apple Music | 980円 |
LINE MUSIC | 980円 |
Spotify | 980円 |
YouTube Music | 980円 |
Amazon Music HDが、飛び抜けて高いのがひと目でわかります。
他のストリーミングとの比較は、以下の記事に詳しく書きました。
参考にしてみてください。
Amazon Musicには、お得な年額プランがある
ちなみにAmazon Music UnlimitedとAmazon Music HDには、プライム会員のみ年額プランを選択できます。
それぞれ12ヶ月分を10ヶ月分の料金で使用可能となります。
Amazon Music HDの場合、年額プランにすると月換算で297円もお得です。
料金は、以下のとおり。
サービス名 | 月額 | 月額(プライム会員) | 年額(プライム会員限定) | 年額の月換算 |
---|---|---|---|---|
Amazon Music Unlimited | 980円 | 780円 | 7,800円 | 650円 |
Amazon Music HD | 1,980円 | 1,780円 | 17,800円 | 1,483円 |
最大6台接続できるファミリープラン
また、Amazon Music UnlimitedとAmazon Music HDには、ファミリープランも用意されています。
13歳以上の家族であれば、最大6アカウント・同時配信6台が可能です。
サービス名 | 月額 | 年額(プライム会員限定) |
---|---|---|
Amazon Music Unlimited | 1,480円 | 14,800円 |
Amazon Music HD | 2,480円 | 24,800円 |
Amazon Musicには、Echo一台限定の380円プランがある
ほかにも、Amazon Musicのみの限定プランがあります。
Amazonが販売しているスマートスピーカー・Echoシリーズ一台のみにAmazon Musicを設定すれば、月額料金380円で聴くことができます。
もし普段、Echo一台のみでしか音楽を聴かないなら、Echoプランに切り替えたほうがお得です。
ファミリープラン・年額プランへの変更方法
ファミリープラン、年額プランへの変更は、Amazon Musicのウェブプレーヤーから行えます。
Amazon Music 選択ページから、自分が使っているサービスを選択。
「今すぐ聴く」を押すとウェブプレーヤーが開きますので、
左下の自分の名前 → Amazon Musicの設定
と進むと、設定画面へ進めます。
変更したいサービスを選んでください。

Amazon Music HDの音質はどのくらい良いのか
ではここからは、Amazon Music HDの音質について解説します。
音質は、数字(情報量)で比較できます。
その指標となる値が、「bit」と「kHZ」です。
まずは、このふたつの単位をざっくり説明します。
bitとは
bit(ビット)は、量子化ビット数を表す値です。
ストリーミング再生の場合、16bitもしくは24bitになります。
この値が大きいほどダイナミックレンジが広くなり、音のきめ細かさ(解像度)が上がります。
つまり16bitと24bitを比べれば、24bitのほうが解像度の高い、きめ細やかな音になります。
kHZとは
kHZ(キロヘルツ)は、サンプリング周波数を表します。
音とは、もともとアナログのものです。
それをネット回線で聴くには、デジタル信号へ置き換える必要があります。
この置き換えた際に「1秒間で何回処理するか」を表すのが、サンプリング周波数(kHZ) です。
kHZが高いほどデジタル信号がなめらかにつながり、音質が良くなります。
CDと同等以上の音質とは
bitとkHZのわかりやすい指針が、CD音源です。
CDの場合、16bit/44.1kHZで記録されています。
Spotifyやアップルミュージックなど、ほとんどのストリーミングサービスは、このCD音質を大きく下回っています。
それがストリーミング再生のいわば常識だったのです。
それに対し、Amazon Music HDはCDと同等、もしくは上回る音源が大部分を占めます。
つまりAmazon Music HDを使えば、何千万枚ものCDを持っているのと同じことになるのです。
ハイレゾをストリーミング再生で実現
さらにAmazon Music HDは、最高で24bit/192kHZの音源が用意されています。
いわゆるハイレゾは96~192kHZとされています。
ストリーミング再生でハイレゾ音源を体験できるのが、Amazon Music HDというわけです。
もちろんAmazon Music HDのすべての曲が24bit/192kHZではなく、使ってみたところ16bit/44.1kHZのHD音質が多い印象です。
ハイレゾは全体の2〜3割くらいといった感じ(公式の数字ではなく、ぼくの体感です)。
それでも、ストリーミングでCDと同等音質を聴けるのは十分に魅力的です。
ハイレゾの楽曲を数値で確認
HDとウルトラHDの違い
Amazon Music HDの特徴のひとつが、聴いている音質をリアルタイムに確認できる点です。
聴いている音楽の情報を開くと、中央に「SD・HD・Ultra HD」のいずれかの表記があります。
それをタップすると、bitとkHZの情報が表示されます。
情報は以下の3種類です。
・楽曲の最大音質
・端末の性能
・再生中の音質


表示される音質の種類
Amazon Music HDの曲ページに表示される、「楽曲の最大音質」の種類を表にしました。
SD | ? |
HD | 16bit/44.1kHZ |
Ultra HD | 24bit/44.1kHZ or 24bit/48kHZ or 24bit/96kHZ or 24bit/192kHZ |
SDは、bit/kHZの表記なし。
HDは、CD音質ですから16bit/44.1kHZの一種類のみ。
HDを超えるものは、すべてUltra HDです。
ちなみに、聴いてみたい邦楽のいくつかはSD音質でした(例えば、Mr.Childrenとか佐野元春とか)。
せめて、HD音源で聴きたかったです。
アーティストの意向なのか、CDを売るための戦略なのか…。
音質アップへの方針転換を期待します。
他のストリーミングサービスと音質の違いを体感できるか
前述した通り、Spotifyプレミアムが320kbpsに対し、CD音質は1411.2kbps。
4.4倍ほどの差の体感はないものの、曲の情報を確認しながら聴いてみると、HD以上の音質は明らかに違うのがわかります。
まずいちばんに感じるのは、聴き疲れしないことです。
情報量の豊富な曲は、長く聴いていても疲れません。
またノイズが少なく音質がクリアで、高音に伸びを感じます。
パーカッションなど楽器の違いが明瞭になり、音楽を聴くのが楽しくなります。
Ultra HDを聴くには
Amazon Music HDのアプリが必要
Ultra HDを聴くためには、いくつかの条件があります。
まず最低条件として、Amazon Musicアプリからしか楽しむことができません。
Amazon Musicはウェブ上にもプレーヤーが存在しますが、そこではUltra HDはおろかHD音質も不可です。
Amazon Music HDに入会したら、まずはAmazon Musicアプリをダウンロードしましょう。
iOS、アンドロイド、Mac、Windowsと、スマホ版PC版ともに用意されています。
スマホでは最高音質を楽しめない
さらに注意が必要なのは、スマホでは最高音質を楽しめません。
スマホの限界は(機種によって変わると思いますが)、24bit/48kHZとなっています。
24bit/96kHZや24bit/192kHZは、そのままでは聴くことができません。
聴きたい場合は、DACと呼ばれるコンバーターが必要となります。
自分は小型で安価な、USB-DACのIKKO Zerda ITM03を使用しています。
以下の記事を参考にしてみてください。
ブルートゥース・イヤホンの限界
最近では、ブルートゥース・イヤホンを使っている人も多いかと思います。
ブルートゥース・イヤホンもまた、Ultra HDの能力を制限します。
ほとんどのブルートゥース・イヤホンが最高音質を楽しむことができず、24bit/48kHZが限界となります。
そのことは、Amazonの説明に明記されています。
Qualcomm aptX/aptX HDまたはSony LDACワイヤレス標準のいずれかで高度なBluetoothを使用する一部のワイヤレスヘッドフォンおよびAndroidデバイスは、HD/Ultra HDno 再生(最大24ビット、48kHz)をサポートします。
公式サイト「Amazon Music HDについてよくある質問」より
モバイル容量の圧迫を設定で避ける
自分の家のWi-FiでAmazon Music HDを楽しむぶんには問題ないですが、モバイル回線を使用する際は注意が必要です。
一般的なストリーミングに比べ何倍もの情報量がありますから、当然、月の使用量を圧迫します。
使用量に制限のあるモバイル回線の場合、毎日Amazon Music HDを聴いていると、早々に制限を越えてしまうでしょう。
そのため、モバイル回線使用時は自動で標準音質になるよう、設定の調整をおすすめします。
やり方は以下のとおりです。
- アプリ右上の歯車アイコンをタップ
- 設定をタップ
- ストリーミング設定をタップ
- モバイルデータを標準にする


パソコンでUltra HDを聞く
パソコンのAudioの制限を解除する
Ultra HDを体験する場合、パソコンのAmazon Musicアプリからも聴けます。
ただパソコンの音質は、デフォルトのままでは制限がかかっています。
制限をMAXにしてから、Ultra HDの能力を引き出しましょう。
やり方は、Macの場合は「ユーティリティ→Audio MIDI設定」と進み、フォーマットを最高(画像の場合は96,000Hz)に変更します。
これで96kHZまでの出力が可能となります。

排他モードで聴く
さらにパソコンの場合は、「排他モード」を設定できます。
排他モードとは、ミュージックプレイヤー以外の音を鳴らさないようにするモードです。
パソコンを操作していると、ビープ音などがピコピコと鳴ります。
音楽を聴いていて、操作音まで拾ってしまうと非常に耳障りですね。
排他モードをオンにすれば、音楽だけに集中できるので快適度がアップします。
やり方はパソコンのAmazon Musicアプリを起動後、曲の選択時に表示される右下のスピーカーマークをクリックします。

「対応可能な端末」というウインドウが出るので、区切り線の下の聴きたい端末を選び、「排他モード」にチェックを入れるとOKです。

まとめ
ここまでAmazon Music HDについて解説してきました。
ぼくはそれまでSpotifyの音質で十分満足していました。
それがAmazon Music HDを日常的に体験するようになって、もう戻れなくなってしまいました。
高音質な音楽は、一度体験すると引き返すのが困難です。
Amazon Music HDは、音楽好きにとって「ついに来たか」と思えるサービスでしょう。
無料体験でお試しが可能
「Amazon Music HDの音質を実際に聴いてみたい」と思ったひとにありがたいのは、新規登録者に30日間の無料体験があることです。
(2021年5月24日まで、新規登録者3ヶ月無料キャンペーンを開催しています)
費用をかけず音質を確かめられて嬉しいかぎり。
この記事が、Amazon Music HDに興味があるのひと参考になれば幸いです。
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