いちばん優秀なエディタは、どれ?
Macでシンプルなテキストエディタと言えば、以下の3つが思い浮かびます。
これまでUlyssesをメインに使ってきましたが、「実際にいちばん使いやすいのはどれなのだろう」と疑問に思いました。
そこでこれら3つのエディタを、詳しく比較してみることにしました。
結論から書くと、執筆を仕事にしているなら、Ulyssesがやはりいいかなと思いました。
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Ulysses・Bear・iA Writer、この3つで最も執筆がはかどるテキストエディターは?
この記事では、Ulysses・Bear・iA Writerを、
- 価格
- 執筆環境
- 執筆の快適さ
- 執筆後のフロー
の4項目に分けてそれぞれの機能を比較し、順位をつけています。
最終的に1位の最も多いエディタはどれか、調べてみます。
価格
まず、価格から見ていきましょう。
3つのエディタは、サブスクリプション型と買い切り型に分けられます。
【サブスクリプション型】
- Ulysses 月間プラン 650円、年間プラン 5,400円
- Bear 月間プラン 150円、年間プラン 1,500円
【買い切り型】
- iA Writer ¥3,680(Mac、iPhone、iPadと個別に販売)
唯一、買い切り型のiA Writerがもっとも安くつく
料金は、iA Writerが群を抜いてコスパが高いです。
一度、支払ってしまえば、追加料金なしでずっと使うことができます。
対してサブスクリプション型は、使用する限り払い続けなければいけません。
ただサブスク型も悪い面ばかりでなく、サポートが手厚かったり、アップデートが頻繁にあり、より使いやすくなるメリットもあります。
【価格の順位】
1 iA Writer
2 Bear
3 Ulysses
執筆環境
続いて、執筆環境を見ていきます。
項目は、以下の4つです。
- フォントの種類は豊富か
- フォントの大きさの調整はできるか
- 行の幅(一行の文字数)の調整はできるか
- 行間の調整はできるか
1. フォントの種類は豊富か
フォントの数は、Ulyssesが圧倒的に多いです。
Macに入っているフォントを、すべて使うことができます。
一方、Bearは、英語フォントの選択肢が7つ。
日本語は、システムフォントの明朝体とゴシック体の2種類のみです。
最も数が少ないのが、iA Writerです。
英語フォントが3種類だけ。
日本語は、システムフォントのゴシック1種類のみとなっています。
BearやiA Writerの表示フォントで満足できれば良いですが、他のものを使いたければUlyssesを選ぶほかありません。
【フォントの順位】
1 Ulysses
2 Bear
3 iA Writer
2. フォントの大きさの調整はできるか
フォントの大きさは、3つすべてのエディタで可能です。
Ulyssesは29段階、Bearは13段階、iA Writerは14段階に調整できます。
差はあるものの表示フォントの適したサイズは、それほど個人差がないと思います。
調節できる大きさが少ないとしても、支障はまったくないでしょう。
【フォントの大きさの順位】
1 Ulysses
2 iA Writer
3 Bear
3. 行の幅(一行の文字数)の調整はできるか
一行の文字数を変更することで、テキスト表示エリアの幅の調節ができます。
これは明確に差が出ました。
Ulyssesは、ディスプレイサイズ分だけ調節が可能です。
Bearもそれなりに細かく変えられます。
iA Writerは、調節できる行の文字数が3段階のみ。これは不便に感じます。
【行の幅の順位】
1 Ulysses
2 Bear
3 iA Writer
4. 行間の調整はできるか
快適な執筆の大きな要素が、行間の調整です。
適度に行間を変えられないと、目が疲れてしまいます。
UlyssesとBearは、細かく調整が可能です。
これはエディタとして当然のことと思いきや、iA Writerは行間の調整が不可でした。
かなり不親切な印象です。
【行間の調整の順位】
1 Ulysses
1 Bear
3 iA Writer
執筆の快適さ
続いて、執筆時の快適さを見ていきます。
こちらの項目は、5つあります。
- マークダウン記法できるか
- 選べるテーマの種類
- 文字数の確認方法は簡単か
- アウトラインを表示できるか
- タイプライターモードは使えるか
1. マークダウン記法できるか
マークダウン記法とは、見出しや強調、リストなどを、ショートカットで簡単に設定できる書き方です。
エディタによって、できるものとできないものがあります。
今回、紹介した3つのエディタは、どれもマークダウン記法を使用できます。
【マークダウン記法の順位】
1 Ulysses
1 Bear
1 iA Writer
2. 選べるテーマの種類
テーマとは、背景や見出し、本文の色の組み合わせを指します。
執筆するときの気分に大きく関係するので、テーマは多ければ多いほど選択の幅が広がって良いです。
この項目はUlyssesが、圧倒的に多いです。
デフォルトで用意されているのが、5種類。
これら5種類の見出しや本文の色を、細かく設定できます。
さらに有志の方が作ったオリジナルテーマが、Ulyssesのサイトに無限にあります。
「必ず気に入るテーマが見つかる」と断言できるほどの量です。
Bearは、デフォルトのテーマが20種類です。
無課金で使う場合にも、3種類のテーマが選べます。
最も少ないのが、iA Writerです。ライトかダークの二種類しか選べません。
【テーマの種類の順位】
1 Ulysses
2 Bear
3 iA Writer
3. 文字数の確認方法は簡単か
特に紙媒体のライターの場合、文字数の調整は必須事項です。
ブロガーでも、文字数を確認する機会があると思います。
もちろん今回、紹介した3種類とも、文字数の確認が可能です。
ただUlyssesは「 ⌘+7 or ⌘+4」、Bearは「⌘ + shift + I」とキーボードショートカットが用意されているのに対し、iA Writerはマウス操作が必要です。
キーボードから手を離さないと確認できないのは、執筆において大きなロスです。
【文字数の確認方法の順位】
1 Ulysses
1 Bear
3 iA Writer
4. アウトラインを表示できるか
文章を書きながら小見出しをつけていくと、小見出しの表示で全体のアウトラインを確認できます。
このアウトラインの表示はエディタにとって必須事項、と思っていましたが…。
可能なのは、Ulyssesだけ。
BearとiA Writerでは、アウトラインの表示ができません。
これは厳しい。
【アウトラインの表示の順位】
1 Ulysses
3 Bear
3 iA Writer
5. タイプライターモードは使えるか
エディタで長文を打っていると、カーソルが一番下まで行って見づらくなってきます。
それを回避するため文章を打ち続けても、常にカーソルを自分の好きな一定の場所におけるのが、タイプライターモードです。
この機能は、UlyssesとiA Writerのみがついていました。
タイプライターモードなしでの執筆は個人的に厳しいので、この時点でBearはないですね。
【タイプライターモードの順位】
1 Ulysses
1 iA Writer
3 Bear
執筆後のフロー
文章の執筆は、エディタに書いて終わりではありません。
しかるべき形式に書き出したり、書いたものを保存する必要があります。
最後に、執筆が終わったあとのフローについて見ていきます。
項目は、以下の2つです。
- 書き出し
- 文書の管理
1. 書き出し
書き出しで一般的に使う形式は、PDFとDOCX(Microsoft Word)かなと思います。
この2つは、3つのエディタともサポートしています。
どのエディタも、書き出しに関しては支障ないかなと思います。
【書き出し可能な形式】
- Ulysses(5種類) テキスト、HTML、ePub、PDF、DOCX
- Bear(6種類) MD(マークダウン)、PDF、HTML、DOCX、JPG、RTF
- iA Writer(5種類) Markdown、HTML、PDF、Microsoft Word、プロジェクトアーカイブ
【書き出しの順位】
1 Bear
3 Ulysses
3 iA Writer
2. 文書の管理
最後に、文書の管理の仕方についてです。
3つともタグをつけることで、簡単に管理ができるようになっています。
Ulyssesはさらに、グループで階層化できます。
タグよりも階層化して保存できたほうが、視覚的にどこに何があるかわかりやすいです。
文書の管理もUlyssesが頭一つ抜けています。
【文書の管理の順位】
1 Ulysses
3 Bear
3 iA Writer
順位の集計
ここまで12項目を見てきて、それぞれで順位付けをしてきました。
表にしてわかりやすく並べてみます。
Ulysses | Bear | iA Writer | |
---|---|---|---|
価格 | 3 | 2 | 1 |
フォントの種類 | 1 | 2 | 3 |
フォントの大きさ調整 | 1 | 2 | 3 |
行の幅の調整 | 1 | 2 | 3 |
行間の調整 | 1 | 1 | 3 |
マークダウン記法できるか | 1 | 1 | 1 |
テーマの種類 | 1 | 2 | 3 |
文字数の確認方法 | 1 | 1 | 3 |
アウトラインの表示 | 1 | 3 | 3 |
タイプライターモード | 1 | 3 | 1 |
書き出し | 3 | 1 | 3 |
文書の管理 | 1 | 3 | 3 |
1位の数 | 10 | 4 | 3 |
1位の数は、圧倒的にUlyssesが多い
1位の数を比較すると、Ulyssesが10に対し、BearとiA Writerが3。
圧倒的大差でUlyssesの1位の数が多いですね。
項目別に比べると、想像以上に性能差がありました。
まとめ
こうして比較すると、性能的にUlyssesがダントツです。
ぼくは3つとも使ったことがありますが、性能の以外でも、単純に使っていて最も心地よいのがUlyssesです。
ただ執筆がはかどる代わり、サブスクリプションで費用が最も掛かります。
結論としては、費用を押さえシンプルかつそこそこ使えるエディタが良いなら、買い切りモデルのiA Writer。
毎日文章をたくさん書くし、文筆が収入源になっているなら性能的に行き届いたUlyssesが良いかなと思います。
以上となります。
この記事が、エディタ選びの参考になれば幸いです。
Ulyssesの紹介記事
Ulyssesは、こちらの記事で詳しく解説しています。
参考にしてみてください。
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