公開日 2021-01-07 最終更新日 2021-04-02
「どうすれば読みやすい文章を書けるだろう」
ブログを書いていると、そんな悩みにあたります。
そこでこの記事ではブログやビジネス文書など、読者へわかりやすく伝えるための文章の書き方を解説します。
この記事の目次
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読みやすい文章の書き方。論理的に書けば、読者に伝わりやすくなる
この記事ではまず、「読みやすい文章とはどんなものか」を定義します。
その後、読みやすい文章の書き方を解説し、ツールの紹介、参考になる本、まとめへと続けます。
読みやすい文章とは
まず前提として、文体の話は置いておきます。
なぜなら、「平易な文体=読みやすい文章」ではないからです。
平易な言葉で書いてあっても、読みにくい文章はたくさん存在します。
ではひとは、どういう文章に読みやすさを感じるのでしょうか。
論理的な文章とは、矛盾のない文章
どういう文章に読みやすさを感じるか、その答えは簡単です。
ひとは、論理的な文章に読みやすさを感じます。
なぜかというと、人間はとにかく矛盾を嫌うからです。
ひとは文章を読んでいて、辻褄の合わない箇所があると納得感が低下します。
その逆に論理的で筋の通った文章を読むと、「なるほど、そういうことなのか。よくわかった」と納得し、「読みやすい文章だった」と満足します。
では、論理的な文章を書くにはどうしたら良いのでしょう。
それは意外と簡単です。
論理的な文章の書き方
論理的な文章は、以下の手順を踏むとすんなり書けます。
- 問いを立てる
- 結論を考える
- 理由を、漏れなく重なりなく考える
1. 問いを立てる
まずは問いを設定します。
なぜかというと、「わかりやすく伝える必要がある」ということは、文章を読む人の中に何かしらの疑問があるからです。
文章を書く目的は、読者の疑問を解消することになります。
そのため、問いをしっかり設定する。
これが読みやすい文章を書く第一歩です。
2. 結論を考える
問いを設定したら、文章を書き始める前に結論を考えます。
言い換えると文章の結論とは、「この文章で伝えたいメッセージ」になります。
3. 理由を、漏れなく重なりなく考える
結論を考えたら、次に「その結論が導き出される理由」を考えます。
結論を導く理由がきちんと書いてあると、「なるほど」と納得感が生まれます。
それも、ただ理由を書けばいいというわけではありません。
理由は、「漏れなく・重なりなく」書く必要があります。
漏れなく重なりなく理由を書くには、あらゆる角度の検証が必要です。
それら検証結果を経て生まれた理由を読んではじめて、「なるほど、この問いはたしかにこの結論になる。説得力がある」と文章を読んだひとは納得します。
先に結論が生まれ、後に問いを考えても良い
ちなみに、先に結論(メッセージ)が生まれて、それに対する問いを考えても良いと思います。
多くの場合、伝えたいことが先に思い浮かぶかもしれません。
その際にも問いを設定せずメッセージだけ書いていては、独りよがりの文章になってしまいます。
「この結論を求めているひとは、どんな問いを持っているのか」と考え、問いに沿って理由を漏れなく重なりなく書くと、読者にとって有益で読みやすい文章となります。
ロジックツリーを作ってから書く
ここまで、論理的な文章の書き方をざっくり說明しました。
その流れは、以下の3つでした。
- 問いを立てる
- 結論を考える
- 理由を、漏れなく重なりなく考える
これらは、「ロジックツリー」と呼ばれる思考の道具を使うと簡単に作成できます。
ロジックツリーとは、「問い・結論・理由」の関係性をビジュアル化したものです。

論理的な文章を書く際は、まずはこのロジックツリーの作成をおすすめします。
ロジックツリーができあがれば、それがそのまま文章の構成になります。
ロジックツリーの例
ブログのよくあるフォーマットに、「〇〇のメリット・デメリット」があります。
「〇〇」には製品名やサービス名が入ることが多いです。
なぜこの形がよく使われるかというと、理由は2つあります。
ひとつは、論理的な文章にしやすいからです。
対象のメリットとデメリットを出せば、結論へ導く理由をごく簡単に、しかも「漏れなく重なりなく」書くことができます。
2つ目は、読者にとって読みやすい文章になるからです。
メリットとデメリットにわけて論理的に書かれているため、「なるほど、そういうことか」と納得感を生みやすいんですね。
この「〇〇のメリット・デメリット」を、ロジックツリーで表してみます。

ロジックツリーができれば、あとは構成に沿って文章を書くだけです。
論理的で読みやすい文章が、それほど苦労することなく完成します。
文章の構成は2パターンある
文章の構成は、通常2パターンに分かれます。
結論を先に書いてその理由をあとに書くパターンと、問いを立て理由を並べたあと、最後に結論を書くパターンです。
【パターン1 結論を先に書く】
問い
↓
結論
↓
理由1
↓
理由2
↓
理由3
︙
↓
まとめ
【パターン2 結論を最後に書く】
問い
↓
理由1
↓
理由2
↓
理由3
︙
↓
結論
↓
まとめ(まとめがない場合もある)
結論を先に書くと、より明瞭な文章になります。
その逆に結論を最後に書くと、よりストーリー性のある文章になります。
伝えたい内容やどこに掲載するかによって、使い分けると良いかと思います。
ウェブの文章の多くは、結論を先に書いています。
その理由は、読者の離脱率を下げるためです。
問いに対する結論がなかなか出てこないと、読者はじれったくて別のページに行ってしまうんですね。
ツールの紹介
ここでロジックツリー作成に使えるツールを、2つご紹介します。
どちらも無料で使えます。
- XMind
- Dynalist
1. XMind
XMindは、マインドマップを作るためのツールです。
図の形式をいくつか選ぶことができ、その中にロジックツリーを書くためのフォーマットがあります。
リターンキーとタブキーで、文章の構造を視覚的に作成できます。
2. Dynalist
Dynalistは、文章のアウトラインを作るためのツールです。
こちらはロジックツリーではなく、形式は箇条書きです。
タブキーで見出しのレベルを調整できます。
ロジックツリーを書いたあと、文章の構成を考えるのに使えます。
参考になる本の紹介
論理的な文章を書く際に、参考になる書籍を2冊紹介します。
この2冊で十分だと思います。
1. 『理科系の作文技術』
論文や報告書などを、いかに明瞭に作成するか書いてあります。
新書版のほか、漫画版もあります。
2. 『ロジカル・ライティング』
ロジカル・シンキングを用い、論理的な文章の書き方を指南してくれます。
ロジックツリーや、漏れなく重なりなく(MECE)について、わかりやすく書いてあります。
まとめ
実は、ぼく自身、論理的な文章を書くのがとても苦手でした。
小説ばかり読んで過ごしてきたので、主観的で情緒的な文章を書くのが癖になっていたんです。
そこで「わかりやすく伝える」を目標に、本を読んだり試行錯誤したりして、論理的な文章の書き方を身に付けていきました。
この記事で紹介したロジックツリーを使えば、論理的な文章を誰もが書けると思います。
もちろん文学的な表現をする小説や詩、エッセイなどは、論理的でなくて良いと思います。
しかしブログの場合、特にレビュー系の記事には、わかりやすさが必要です。
なぜなら、読者が求めているのは執筆者の主観的・情緒的な文章ではなく、「端的に、その製品が良いのか悪いのか」だからです。
読みやすい文章でわかりやすく伝えたいと思っている人は、この記事のやり方を試してみてください。
より深い知識を求めるなら、紹介した本を手にしてみるのが良いかと思います。
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