【すごいマシン】MacBook Pro 14インチ・16インチ完全刷新

公開日 2021-10-19 最終更新日 2021-11-13

2021年10月19日のAppleイベントで、すごいマシンが紹介されました。
新型Appleシリコン搭載の、MacBook Pro14インチ・16インチです。

2020年にも新型MacBook Proが発表されましたが、筐体はそのままでチップをintelから自社開発のAppleシリコンへ変更したのみでした。
「チップのみ変更」と言っても、それだけで大きなインパクトがありましたね。
バッテリー稼働時間が大幅に伸び、話題になったのは周知の通りです。

ぼくはIntelチップのMacBook Pro 13インチと16インチを持っていて、M1チップのMacへどのタイミングで移行しようか考えていました。
今回の内容を確認して、MacBook Pro 14インチ(M1 Pro)を予約注文しました。

この記事では2021年10月26日発売の、MacBook Pro 14インチ・16インチの性能をざっと解説します。
購入を検討している人の、参考になれば幸いです。

【すごいマシン】MacBook Pro 14インチ・16インチ完全刷新

まず驚いたのは、Appleシリコンが2種類登場したことです。

  • M1 Pro
  • M1 Max

これまでAppleのMナンバーのチップは、M1のみ。
「今後はM2、M3と進化していくのだろう」と思ったら、「M1 Pro・M1 Max」とM1の別ラインが2種類増えました。
予想の斜め上をいきましたね。

M1 ProとM1 Maxの2種類のチップが登場

M1 ProとM1 Maxは、何がすごいのか。
すごく大雑把な解説をしてみると、以下のような感じです。

CPUとGPUは、処理のたびデータ転送を行っている。
この転送をスムーズにするため、一度に転送できる量(メモリ帯域幅)を多くして余裕をもたせた。
さらに処理を担当するCPU・GPUそれぞれのコア数を、M1よりも増やした。
それらの結果、ただでさえ高性能なM1のパフォーマンスを大きく上回ることができた。

「CPUとGPUって何?」と思われた人は、以下の記事で解説しています。
読んでみてください。

>> MacBook Pro16インチの凄さとは。GPUと熱処理が進化

以下に、Appleが公表している数値をまとめました。

M1 Pro

  • M1の3倍のメモリ帯域幅200GB/sを実現
  • M1の2倍のトランジスタ337億個を搭載
  • CPUはM1の8コアから10コアに増加し、70%パフォーマンスがアップ
  • GPUはM1の8コアから倍の16コアに増加
  • M1の最大2倍のグラフィックパフォーマンス

M1 Max

  • M1 Proの2倍・M1の6倍となる、メモリ帯域幅400GB/sを実現
  • M1 Proの1.7倍・M1の3.5倍となる、トランジスタ570億個を搭載
  • CPUはM1 Proと同じ10コア
  • GPUはM1 Proの2倍の32コア
  • M1の最大4倍のグラフィックパフォーマンス

M1 Pro・M1 Maxの性能は、WindowsPCに比べてどのくらい違う?

AppleはM1 Pro・M1 MaxとWindowsPCとのパフォーマンス比較を、処理速度や消費電力で表現しています。
以下に、それらを抜き出しました。

【CPU】
M1 Pro・M1 Maxは、8コアのWindows PCに比べパフォーマンス1.7倍、消費電力70%

【GPU】
M1 Pro・M1 Maxは、ディスクリートGPU(外部に追加したGPU)のWindows PCに比べ、消費電力70%、100w少ない消費電力

M1 Pro・M1 Maxの性能は、旧型のMacBook Proに比べてどのくらい違う?

MacBook Proは、Appleシリコン以前にCPUはIntelのCore iシリーズをGPUはAMD社のRadeonシリーズなどを使用していました。
それらを搭載した旧モデルと比較すると、性能差はどのくらいあるのでしょうか。
Appleは、アプリケーションによる性能の違いを紹介しています。

Intelチップとの比較

Intel Core i7と比較するとM1 Pro・M1 Maxは、2~3倍のパフォーマンス向上が期待できそうです。

特にパフォーマンスの違いが顕著なのは、Final Cut Proです。
Intel Iris Plus搭載MacBook Pro 13インチと新登場14インチとの比較では、M1 Proが9.2倍、M1 Maxが13.4倍もの高いパフォーマンスを記録しています。

Final Cut Proのパフォーマンス比較(Apple公式サイトより)

Radeonとの比較

一方、旧モデルMacBook Pro 16インチ(Radeon Pro 5600M、8GB HBM2)との比較では、Final Cut ProでもM1 Proで1.7倍、M1 Maxで2.9倍とそこまで大きな差はありません。

Radeonを使用しているMacBook Pro 16インチ(2019)を購入している人は、大きな不満がなければ、まだ使い続けても良さそうです。

ディスプレイがLiquid Retina XDRに

今回のフルリニューアルで従来のRetinaディスプレイから、Liquid Retina XDRにアップグレードしました。
Liquid Retina XDRは、iPad 12.9インチ(2021)に搭載して話題となったディスプレイです。

Liquid Retina XDRは画面の隅々にミニLEDを敷き詰めることで、コントラストの表現力を高めています。
Retinaディスプレイの500ニトに比べ、最大1,000ニト(ピーク輝度1,600ニトの)と倍以上の明るさも誇ります。

Pro Motionで消費電力がさらに低減

さらにiPhone13 ProのPro Motionを、新型MacBook Proにも搭載しました。
Pro Motionとはディスプレイの状態に合わせ、リフレッシュレートを最大120Hzまで可変させる仕組みです。
スクロールの滑らかさと、消費電力の低減を実現します。

Pro Motionについては、以下の記事で詳しく解説しています。

>> 購入一週間のiPhone13 Pro Maxの感想。ProMotionが快適

Liquid Retina XDRとPro Motionの搭載だけでも、旧モデルから十分に買い換える価値がありそうです。

ベゼル幅が3.5mmまで薄くなった

もう一つディスプレイの注目点は、ノッチが加わったことです。
ノッチとは、iPhoneに付けられているフロントカメラ部分の切り欠きです。

iPhoneはフロントカメラだけでなく、環境光センサーやスピーカーなど複数のシステムが入り込んでいます。
そのためiPhoneは致し方ないと思っていましたが、MacBook Proまでノッチが付けられるとは。

これは一見、マイナス要素に思えます。
PCのディスプレイにノッチがあるのは、どう考えても邪魔に思えるからです。
しかし新型MacBook Proのディスプレイ上部を見てみると、ノッチはメニュー部分に溶け込む形で設置してあります。
実際に作業しているときは、邪魔にならなさそうです。

ノッチはメニューバーに配置されている(Apple公式サイトより)

ノッチを加えた理由は、ベゼルに備えてあったウェブカメラをディスプレイ内に収めるためです。
その結果、ベゼル幅は3.5ミリまで薄くなりました。
実際にノッチを邪魔に感じないなら、ベゼルが薄くなるのは大歓迎です。

3種類の端子が増加

3種類の端子が増えた(Apple公式サイトより)

今回の刷新でチップとディスプレイに並び大きなポイントは、端子の数が増えたことです。
それまでの端子は、M1チップのMacBook ProがUSB-C2個、IntelチップのMacBook ProはUSB-C4個を搭載していました。

新型のMacBook ProはUSB-C端子が4つから3つへ少なくなったかわりに、「HDMI・SDXC・MagSafe 3」の3種類が増えました。

この中でSDカード端子は、多くのクリエイターにとって嬉しい出来事でしょう。
MacBook Proは「プロ仕様」にも関わらず、SDカード端子が排除されました。
それはどう考えても、不親切な設計です。
データ読み込みに外部アダプターが必要でしたが、新型では直接SDカードを差し込めます。

MagSafe3は必要か?

MagSafe 3が加わったのは、どうなんでしょうね。
MagSafe 3で電源供給するには、Lightningケーブルのように専用コネクタが必要です。

ただ電源供給がMagSafe 3のみなら不便ですが、これまで通りUSB-Cからでも可能です。
MagSafeはコネクタがマグネットのため、ケーブルに足を引っ掛けてもすぐに取れて安全。
MagSafe 3は、「MacBook Proを据え置きで使いたい」そんな要望に応えたのかもしれません。

ウェブカメラやキーボードなども刷新

他にも以下のように、ウェブミーティングや動画視聴を快適にする刷新が加わりました。

  • ウェブカメラが1080pに対応
  • マイクの環境音のノイズが60%低減
  • スピーカーは4つのウーファーで半オクターブ深い低音を鳴らす

Touch Barがついになくなった

Appleの大きな決断として、Touch Barがとうとう撤廃されました。
2016年のMacBook Proに初搭載されて以来、これといった使い道がなかったTouch Barですが、「ついに」という感じです。

なくなるのは上位モデルだけなのか、下位モデルのMacBook Proも次期モデルでなくなるのかはわかりません。
いずれにせよキーボードはすべて物理キーにするのが、どう考えても使い勝手が良いです。

まとめ

以上、MacBook Pro(2021)を駆け足で紹介しました。
Pro向けの2種類のチップがリリースされただけでなく、ディスプレイの品質が一気に向上したのが大きい。
IntelチップのMacBook Proを使っている人は、満を持して買い換えるモデルとなるでしょう。
MacBook Pro 14インチが到着したら、使用感など引き続きレビューできればと思います。