LinkBudsレビュー【ネックスピーカーのような使い心地】

最終更新日 2022-03-27

SONYのLinkBudsが、発売日の2022年2月25日に我が家に到着しました。
3日ほど着けて生活してみたので、レビューしてみます。

この製品の特徴は、イヤーピースがないことです。
そのかわりドライバーユニットの部分に穴が空いており、流れてくる音を聞きながら環境音を耳に入れることができます。

今のイヤホンの主流は、ノイズキャンセリング・イヤホンで「いかに静寂にするか」です。
LinkBudsは、いわばその真逆をいっている製品。
そのコンセプトがユニークだと思い、購入してみた次第です。

LinkBudsレビュー【ネックスピーカーのような使い心地】

LinkBudsの箱。
LinkBudsの箱。

ではまず、簡単に開封を紹介します。

エンボス加工で「LinkBuds」と製品名が記してある。
エンボス加工で「LinkBuds」と製品名が記してある。

化粧箱はWF-1000XM4と同じように、製品名だけがエンボス加工でくぼんで書いてありました。
製品名だけのごくシンプルなデザイン。
再生紙を使用しており、手触りもナチュラルで良いです。

内容物は本体ケース、USB-ケーブル、紙書類、フィッティングサポーター(XS・S・L・XL)です。

LinkBudsの内容物。
LinkBudsの内容物。

それまでのイヤホンに比べ、本体ケースがとても小さく感じます。
WF-1000XM4と比較しても、その差は歴然。
公称ではWF-1000XM4に比べ、「ケースが26%小型化」とされています。

本体ケース。ケースもイヤホン本体も、再生プラスティックを使用している。
本体ケース。ケースもイヤホン本体も、再生プラスティックを使用している。
左がLinkBuds、右がWF-1000XM4。
左がLinkBuds、右がWF-1000XM4。

蓋を開けると、本体が収納されています。
この本体がまた小さいです。

ケースを開けると、LinkBudsが収納してある。
ケースを開けると、LinkBudsが収納してある。

イヤホン本体もWF-1000XM4と比較してみました。
公称ではWF-1000XM4に比べ、51%小さいとのこと。
確かに手のひらに両方を置いてみると、体積が半分くらいになったと感じます。

左がLinkBuds、右がWF-1000XM4。大きさがかなり違う。
左がLinkBuds、右がWF-1000XM4。大きさがかなり違う。

装着した感想

イヤホンが小さくなるのは歓迎ですが、かといって着け心地が悪いのはいけません。
冒頭に書いたように、この製品にはイヤーピースがないです。
丸い穴の周囲がドライバーユニットになっており、装着はこの部分を耳の穴を塞ぐようにして差し込みます。
そして片側のフィッティングサポーターを、耳上部の内側へ引っ掛けます。

このフィッティングサポーターは、耳の大きさに合わせ5サイズを選べます。
デフォルトでMサイズがイヤホンに装着されており、予備として残り4サイズが箱に入っています。

XSでもまだ少し大きかった

着けてみたところ、フィット感はとても良かったです。
これまでのイヤホンとまったく感触が違いますが、しっかりと耳にはまりました。
イヤーピースのイヤホンがうまくはまらない人は、LinkBudsは合っているかもしれません。

ただ、フィッティングサポーターは5サイズあるものの、自分の場合はXSでも耳が少し痛く感じました(おそらく慣れていないのもあります)。
LinkBudsは軽く小さくてフィット感も問題ないですが、やはり「耳に物体が着いている」という存在感はありますね。

癖のある操作はそれなりに精度が良い

LinkBudsは、操作方法も独特です。
同じSONYのWF-1000XM3やWF-1000XM4は、本体に小さなタッチパネルが付いており、指でその部分をタップして操作できます。

しかしそれらより形状の小さいLinkBudsには、タッチパネルが付いていません。
そのかわり振動を感知する、ジャイロセンサーが内蔵しています。
その機能を利用し、本体もしくは周辺の皮膚を指定回数ゆらす(タップする)と、再生・停止・スキップなど操作が可能です。

コツをつかめば、操作に不自由な点はない

「どのくらいの強さで皮膚をゆらせばいいのか?」と疑問に思いましたが、耳の近くを人差し指の先端で「トントン」と軽くタップすると反応しました。
それなりに感度がよく、操作に不自由はしなさそうです。

音質は好印象

穴の空いている独特な形状。
穴の空いている独特な形状。

穴の空いている形状から、「音質はどうなのだろう」と疑問を抱きます。
正直いって、低音は期待できません。
ただ中・高音の抜けは良く、軽やかな音質です。
じっくり音楽を聴き込むには向いていないかもしれませんが、BGMなら十分すぎる音質の良さ。

例えばノイキャンイヤホンのWF-1000XM4で音楽を聞くと、耳の奥から全体に響いてくるような鳴り方をします。
一方、LinkBudsは耳の外側から聞こえた音楽が、中へ広がっていくような鳴り方です。

ネックスピーカーのような感覚

なんといってもこのイヤホンの特徴は、ドライバーユニットに穴が空いていることです。
装着して音楽を聞いていても、この穴から外部の音がごく自然に入ってきます。
これが何とも不思議な感覚。

耳のそばで音楽が鳴りながら、環境音も自然と入ってくる。
この感覚に近いと思ったのは、ネックスピーカーでした。
首に掛けるネックスピーカーも音楽を聞きながら、開放している耳に環境音が聞こえてきます。

以前、購入したネックスピーカーのレビューを、以下の記事に書いています。
>> ネックスピーカーSP-A10BTの感想【本の耳読がはかどる】

ただLinkBudsとネックスピーカーでは、外観に違いがあります。
そこそこ大きくて目立つネックスピーカーは、そのまま首にかけて外へ出かけるのは抵抗があります。
ネックスピーカーを首にぶら下げてカフェに入ったら、店員さんも違和感を感じそうです。

一方、LinkBudsは、見た目は普通のイヤホンより小さいくらい。
着けたままお店に入っても、不自然さはまったくありません。

レジの会計など着けながら違和感なくできる

実際に、LinkBudsを装着して外へ出かけてみました。
着けたままでも環境音が耳に入るので、例えばそのままコンビニの会計も難なくできます。

音楽を鳴らしたままで不安がある人は、話し出すと自動的に音声が止まる「スピーク・トゥ・チャット機能」をオンにすると良いでしょう。
ただ「スピーク・トゥ・チャット機能」は反応がそこそこ敏感なので、自分の咳払いなどでも止まってしまうことがあります。

環境音が聞こえるにせよ、外を歩くときは注意

着けたまま歩いても、耳に周囲の環境音が入ってきます。
そのため一般的なイヤホンに比べ安全に思えますが、細い道を歩いているときに、後ろから接近してきた車に気づきませんでした。

外音が聞こえるにせよ、耳の近くで音を鳴らしているのに変わりありません。
LinkBudsを着けながら外を歩くときは、一般的なイヤホンと同じように周囲に注意が必要です。

アダプティブボリュームコントロールの有効性は、聞いているジャンルによる

LinkBudsの便利な機能のひとつに、「アダプティブボリュームコントロール」があります。
この機能は周囲の音が大きいときに、音量が自動的に上がるというもの。

外で利用しているとき、Voicyなどパーソナリティの話している声を聞いているときには有効に感じました。
環境音が大きいとLinkBudsの形状上、聞いている音が阻害されます。
自動的に音量が上がってくれれば、聞き取りづらさは軽減しました。

音楽を聞いているときは、この機能は邪魔

ただパーソナリティの音声を聞いているときは有効に感じたものの、音楽を楽しんでいるときは邪魔に思いました。
周囲の音の大小に関わらず、音楽は音量が勝手に上がると違和感があります。

LinkBudsの利用用途の中心が音楽鑑賞であれば、アダプティブボリュームコントロールはオフにしても良いかもしれません。

バッテリーが思った以上に早く減る

LinkBudsは形状が小さく耳へのストレスが少ないため、つい家のなかでも着けっぱなしにしてしまいます。
音楽を聞いている最中に着信があれば、そのまま音声通話ができる。
宅配便が来ても玄関のチャイムに気づくことができ、着けたまま対応できます。
とても快適。

ただそうして着けっぱなしでいると、わりとはやくバッテリーがなくなってしまいました。
公称の連続再生時間は5.5時間。
ただ公式サイトには、「DSEE/イコライザーOFF設定時」と注釈が付いています。

DSEEをオンにしていると、公称5.5時間の半分もしくは1/3くらいでなくなってしまう印象です。

DSEEをオンにすると消費が激しい

DSEEとは、SONYの独自AI技術です。
ストリーミングの音源は圧縮されており、そのままでは曲を再生しても解像感がいまひとつ。
DSEEをオンにするとその不足している情報をAIが解析し、自動で補ってくれるのです。

そのためDSEEをオフにすると音の解像感が物足りなくなるし、かといってオンにすると連続再生時間が短くなる。
なかなか悩ましいですね。

LinkBudsは急速充電に対応している

対策としてはバッテリーが切れかかったら、充電ケースでしばらくチャージしてから再開するしかないでしょう。

幸いにも、LinkBudsは急速充電に対応しています。
ケースに10分間入れれば、90分間の再生が可能です。
この90分間の再生もDSEEをオンにすれば60分間くらいかもしれないですが、ともかく短時間のチャージでそれくらいもつなら、充電しながら使うのが良いと思います。

騒がしいところでの作業には不向き

イヤホンを使用する場面といえば、カフェに入っての作業があります。
カフェでパソコンを使っている人のほぼ全員が、イヤホンで音楽などを聞いていますよね。

実際に自分もLinkBudsを着けてカフェで作業しましたが、うまく集中できませんでした。
というのも周囲の話し声が自然に耳に入ってくるため、近くで会話が盛り上がっていると、その声に意識が持っていかれるのです。
カフェなど人の話し声のするところでの作業は、やはりWF-1000XM4のようなノイズキャンセリング・イヤホンのほうが集中できそうです。

「ながら聞き」にぴったりなイヤホン

このことからも、LinkBudsがノイキャン・イヤホンと競合する製品でないことがわかります。

LinkBudsの利点は、「ながら聞き」できることです。
家のなかで掃除をしたり外でウォーキングをしたりしているときに、音楽やラジオを聞くのに合っています。

2022年1月からは、Amazonのオーディブルが定額1,500円で聴き放題になりました(30日間の無料体験あり)。
オーディブルやVoicyなどを「ながら聞き」するには、相性のよいイヤホンだと思います。

トータルでは気に入った製品

短期間の使用ながら、個人的にはLinkBudsがとても気に入りました。

軽く小さくて、耳への負担が少ないのが良いです。
イヤーピースを使わないため、清潔に使えるのも嬉しい。
また環境音が自然に聞こえるので、家のなかで使っているときには宅急便の到着やヘルシオのできあがり音にも気づけました。

これで連続再生時間が長ければ、言うことなしでしたね。
バッテリーが少ない分、小型化できているので贅沢はいえません。

これからしばらく使ってみて、気づいた点など出てきたら記事にしていきます。

(追記)使用1カ月のレビューを以下の記事に書きました。
>> SONYのワイヤレスイヤホン・LinkBudsの使用1カ月レビュー