MacBook Proが5年前に捨てた物、2021年に取り戻した物

公開日 2021-10-21 最終更新日 2021-11-13

2021年10月に、新型MacBook Proが発表されました。
2016年以来、5年ぶりの大幅刷新です。

2016年のリニューアルでAppleは、MacBook Proに搭載されていた複数の機能を捨てました。
しかし5年後の2021年モデルにおいて、そのうちいくつかを復活させています。

この記事ではAppleが2016年のリニューアルでMacBook Proから捨てたものと、2021年に取り戻したものとを書いてみます。

MacBook Proが5年前に捨てた物、2021年に取り戻した物

初代MacBook Proが発売されたのは、2006年でした。
その後2011年にジョブズが亡くなり、翌2012年には光学ドライブとHDDを廃止・Retinaディスプレイ搭載など大きな変更を行っています。

2012年から4年後の2016年に、MacBook Proは筐体のデザインを変える大幅なリニューアルを敢行しました。
2016年のリニューアル時に排除されたのは、以下6つです。

  • 起動音
  • MagSafe
  • SDカードスロット
  • HDMIポート
  • USB-Aポート
  • ディスプレイバックライトのAppleマークの点灯

その代わり、新たに搭載されたのは以下4つです。

  • USB-C端子
  • Touch ID
  • バタフライキーボード
  • Touch Bar

こうして並べてみると、2016年のMacBook Proのリニューアルは、どちらかというと失敗の印象があります。

排除された後に復活したもの

2016年に排除された6つのうち、以下4つはその後、復活しています。

  • 起動音(2020年Big Surより復活)
  • MagSafe(2021年モデルより復活)
  • SD(SDXC)カードスロット(2021年モデルより復活)
  • HDMIポート(2021年モデルより復活)

特にSDカードスロットは、なぜ2016年に排除したのか疑問です。

MacBook Proは、プロのクリエイター向けモデルとして売られています。
クリエイターの中には、写真家や映像作家が当然含まれます。

彼らが使うカメラの記録媒体は、SDカードです。
にも関わらずデータを読み込む際に外部アダプターが必要なのは、どう考えても不親切な設計。
復活したのは、自然なことに思えますね。

2016年搭載で、明確に失敗だった2つ

2016年モデルに搭載された以下2つは、その後、廃止されています。

  • バタフライキーボード
  • Touch Bar

バタフライキーボード

評判の悪かったバタフライキーボードは、第4世代までリニューアルを繰り返した末、2019年の16インチモデルから廃止になりました。
現在のMacBook Proは、すべてシザーキーボードに戻っています。

そもそもバタフライキーボードの採用理由は、筐体のスリム化でした。
シザー式のクッションあるキーから、バネで支えるキーへの変更で薄型化を実現したのです。
ボディのスリム化は歓迎すべきことですが、その見返りとしてユーザは、バタフライキーボードの以下の欠点を受け入れることになりました。

  • ホコリが入るとキーが効かなくなる
  • 打鍵音がうるさい
  • 打ちづらい

特に、キーの効かなくなるのは致命的。
キーボードと一体化しているノートパソコンにおいて、キーはとても重要な部分です。
ここに不具合が頻発するようではいけません。

バタフライキーボードについては、以下の記事で詳しく書いています。
参考にしてみてください。

>> バタフライキーボードとシザーキーボードの違いを解説

Touch Bar

Touch Barも、2016年モデルからの搭載です。
Touch Barとは、キーボード入力のサポート機能です。
キーボード奥に幅1センチ・長さ30センチほどのサブディスプレイがあり、アプリに応じたボタンが表示され、タッチすることで任意の操作ができます。

Touch Barは、登場した当初から評判が悪かったです。
パソコンでアウトプットする際は、目はディスプレイに、指はキーボードにと役割分担します。
ところがTouch Barを操作するには、キーボードへ目線を落とす必要があるのです。
その分だけ入力の効率が悪くなるため、特に仕事ユースでは無用の長物でした。

アウトプットで使う機会のないTouch Barも、映画など動画を見るときは再生・停止・見たいシーンのスキャンなどに利用できます。
逆に言えば、利用法はそのくらいでしたね。

2021年モデルのMacBook ProはTouch Barがなくなり、そのスペースには物理的なファンクションキーが復活しています。

2021年に新たに搭載されたもの

今回の2021年モデルで新たに搭載されたのは、以下の機能です。

  • Liquid Retina XDR
  • Pro Motion
  • ノッチ

これらのうち今後、存在の危ういものがあるとすれば、ディスプレイのノッチでしょうか。
実際に使ってみないとわかりませんが、違和感があるかもしれないです。

Appleは新機能の評判が悪いとしても、リニューアル後もしつこく搭載し続ける傾向があります。
2021年の新機能のうち何が正解かは、次の大幅リニューアル(5年後の2026年?)を待つほかないです。

ちなみに、2021年のMacBook Proのリニューアルについて、以下の記事で詳しく解説しています。

>> MacBook Pro 14インチ・16インチが完全刷新で登場

まとめ

2021年モデルのMacBook Proは、「2016年の大幅リニューアルは失敗でした」と認めている部分が多々ありました。
といっても、2016年リニューアル時の薄型の筐体やスペースグレーのカラーリング、Touch IDなどは新モデルへも引き継がれています。

こうしてMacBook Proは新機能の搭載と廃止を繰り返し、Appleが描く未来とユーザの求める現実とが交わる点へ最適化していくのでしょう。
ぼくはすべてのアップル製品の中でMacBook Proがいちばん好きなので、迷走しているときも付き合っていこうと(今のところは)思っています。