最終更新日 2022-04-02
丸2年で、フルリニューアルしました。
ソニーのノイズキャンセリング・イヤホンに、新型WF-1000XM4が登場しました。
前モデルWF-1000XM3から丸2年経ち、形状がガラリと変わり、機能もかなり進化しています。
そこでこの記事では、2021年6月25日発売のWF-1000XM4の新機能を解説します。
この記事の目次
WF-1000XM4の新機能を紹介【WF-1000XM3と比較】
まずは、前作WF-1000XM3とWF-1000XM4のスペック比較です。
特に変更された部分をピックアップし、表にしました。
WF-1000XM4 | WF-1000XM3 | |
---|---|---|
発売日 | 2021年6月25日 | 2019年7月13日 |
発売時の価格 | 33,000円 | 27,500円 |
重量 | 約7.3 g x2 | 約8.5グラム×2 |
カラーリング | ブラック、プラチナシルバー | ブラック、プラチナシルバー |
コーデック | SBC, AAC, LDAC | SBC, AAC |
SoC | 統合プロセッサーV1 | 高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1e |
アップスケーリング機能 | DSEE Extreme | DSEE HX |
スピーク・トゥ・チャット | あり | なし |
防水機能 | IPX4相当の防滴機能 | なし |
充電時間 | 約1.5時間 | 約1.5時間 |
急速充電 | 5分充電で60分再生可能 | 10分充電で90分再生可能 |
Qi規格のワイヤレス充電 | 対応 | 非対応 |
連続音声再生時間 | 最大8時間(NCオン) | 最大6時間(NCオン) |
連続通話時間 | 最大5.5時間(NCオン) | 最大4時間(NCオン) |
通信方式 | Bluetooth標準規格 Ver.5.2 | Bluetooth標準規格 Ver.5.0 |
形状がより小型になり、軽量化を実現

最もわかりやすい変化は、その形状です。
以前のオーバル型から、丸型に変更しました。
後述しますがチップをBluetoothSoCと統合したことで、WF-1000XM3と比べ重量がイヤホン一つに付き約1.2グラム軽量化しました。
1.2グラムはわずかに思えますが、形状の小さなイヤホンだけに、多少の軽量化でもメーカーの努力が見えます。
本体と同じく充電ケースも、WF-1000XM3に比べ約40%小型化しました。
IPX4相当の防滴仕様に
形状が刷新したことで、IPX4相当の防滴仕様になりました。
完全防水とはいきませんが、ランニング中の汗くらいには耐えられます。
前作WF-1000XM3は防滴すら対応なしでしたから、この進化は嬉しいです。
屋外で、気兼ねなく使えそうです。
バッテリー性能アップ
形状の小型化に反比例し、バッテリー駆動時間は長くなりました。
連続再生が約8時間と、WF-1000XM3に比べ2時間アップ(ノイキャンオン・DSEE Extremeオフ時)。
「小型化と連続稼働時間アップ」だけでも、WF-1000XM3からWF-1000XM4への買い替え需要がありそうです。
また急速充電にも対応しており、5分充電で60分の使用が可能です。
WF-1000XM3は10分充電で90分使用可能だったので、より短時間で急速充電できます。
ワイヤレス充電を搭載
地味に嬉しいのが、ケースにQi規格のワイヤレス充電が搭載されたことです。
ケースの充電方法は、USB-Cコネクタを差し込むか、Qi規格のワイヤレス充電をするかの二択です。
ワイヤレス充電に慣れると、いちいちコードを差し込むのが面倒になります。
ワイヤレス充電が使えることで、帰宅後、充電スタンドに置くのを習慣にできそうです。
ノイズキャンセリング性能
続いてノイズキャンセリング性能を見ていきます。
使用チップは、WF-1000XM3の高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1eから、統合プロセッサーV1へ変更しました。
統合プロセッサーV1とは、BluetoothSoCと高音質ノイズキャンセリングプロセッサーとを統合したものです。
統合により本体の小型化・軽量化が実現し、さらにチップ処理能力が向上したことで、ノイズキャンセリング処理がより低遅延で行えます。
ノイキャン性能が高音域・低音域ともにアップ
統合プロセッサーV1により、特に高音域のノイズカットが向上しました。
ノイズキャンセリングは、低音域より高音域が苦手な印象です。
高音域ノイズカットの向上は、嬉しいですね。
さらにドライバーユニットも刷新され、低音域のキャンセリング性能も前モデルに比べアップしています。

マイク性能
高精度ボイスピックアップテクノロジーにより、通話音質が改善。
使用しているひとの声を、より的確にクリアに集音します。
さらに声を発すると自動的に音楽が停止する、「スピーク・トゥ・チャット機能」が新しく搭載されました。
スピーク・トゥ・チャットは、ヘッドフォンのWH-1000XM4に付けられた機能です。
家族のいる自宅で使うときには、便利な機能です。
外音取り込み機能が向上
前作に比べ、イヤホン外側のフォワードマイクの性能がアップしました。
それにより取り込める外音の量が多くなり、より自然な外音取り込みモードを実現します。
また風ノイズを探知するとフォワードマイクが自動的にオフになり、風のノイズを低減してくれます。
音質
音質で最も大きな変化は、コーデックにLDACが追加されたことです。
特にLDAC搭載のAndroidを使っている人には、嬉しい知らせです。
(残念ながら、iPhoneは現時点でLDAC未対応です)
LDAC対応のスマホとBluetooth接続すれば、990kbpsの伝送量が可能。
990kbpsの伝送量は、従来のBluetooth接続(SBC)の3倍に相当します。
DSEE Extreme搭載
前作WF-1000XM3のDSEE HXが、DSEE Extremeへ進化しました。
DSEE Extremeは圧縮音源をAIが解析し、音質をハイレゾ級へアップスケーリングする機能です。
DSEE Extremeでは、互いに音の影響を受けやすいボーカルと打楽器音のアップスケーリングを個別に行えます。
その結果、DSEE HXに比べ、ボーカルの豊かな歌声と打楽器の迫力を解像感高く響かせられます。
まとめ
以上、WF-1000XM4の新機能の紹介でした。
前作WF-1000XM3より価格は少し高くなりましたが、形状や機能がかなり進化しました。
WF-1000XM3からの主な進化は、以下の通りです。
- 本体の形状が丸くなり、小型化・軽量化
- ケースの体積が、40%小型化
- IPX4相当の防滴機能
- Qi規格のワイヤレス充電
- チップが進化し、ノイキャン性能アップ
- 通話品質向上
- 外音取り込み性能向上
- 風ノイズのカットが向上
- LDACに対応
- DSEE Extreme搭載でより高音質にアップスケーリング
ブルートゥースイヤホンを探している人も、WF-1000XM3をすでに持っている人も、満足できそうなスペックです。
新型の登場で、WF-1000XM3の価格もより手頃になるでしょう。
WF-1000XM4を詳細にレビュー
以下の記事で、WF-1000XM4を写真付きで詳細にレビューしました。