『「週4時間」だけ働く』は可能?【極端に考え常識から出る】

公開日 2021-12-24 最終更新日 2021-12-24

「週4時間」だけ働く』をご存知でしょうか。
2011年に日本語訳が出版され、いまだ根強い人気のある書籍です。

「週4時間だけで、本当に十分な収入を得られるのか?」と疑問を持ち、手に取った人も多いと思います。
ぼくもそんな一人です。
話題になった10年近く前に購入し、読んだ覚えがあります。
しかしぼくを含め多くの人が、肩透かしを食らった気がします。

出版から10年以上経って『「週4時間」だけ働く』を読み返した上で、「この本が伝えたいことは何だったのか」を推測してみます。

600ページオーバーの分厚い本

『「週4時間」だけ働く』を手に取った人は、まずはその分厚さにひるむでしょう。
執筆時点でKindle版はなし、紙の本で600ページ以上あります。
しかも、文字はぎっしり印刷してあります。

内容も体系的にわかりやすく構成してあるわけでないため、「買ったはいいが、途中で投げ出した」といった人もいるでしょう。

ぼくも最初読んだとき投げ出した口ですが、ざっくりと読み返してみて、この本のいわんとするエッセンスを少し理解できました。

『「週4時間」だけ働く』は可能?【極端に考え常識から出る】

この本は、「週4時間だけ働くことを実現する!」と期待して読んではいけません。
具体例はたくさん書いてありますが、それを実現したとして「週4時間だけ」とはならないと思います。

『週4時間』は思考実験であり、意識改革の本です。
目標を「週4時間だけ働く」に設定し、それに向かってがんばろうという本ではありません。
「週4時間しか仕事の枠がないなら、あなたは何をする?」と極端に考えることで、常識の枠から出ることを促しているのです。

心臓発作を起こして1日に2時間しか働けないとしたら、何をするか?
2度めの心臓発作が起こって1週間に2時間しか働けないとしたら、何をするか?
もしも頭に銃を突きつけられて、時間がかかる活動の4/5をやめてくてはいけないとしたら、リストから何を外すか?

『「週4時間」だけ働く』より

中途半端な短縮は「改善」

もしこの本の目標が「週4時間だけ働く」ではなく、「残業をゼロにする」だったらどうでしょうか。
残業ゼロは、毎日の作業時間を2時間なり3時間なり短縮すればできます。

つまり「残業ゼロ」といった常識的な目標を設定すると、日常の延長線上にある改善がテーマになります。
改善で業務はより良くなるとは思いますが、劇的な変化は訪れません。

極端に短くするには「革新」が必要

そこで「週4時間」の時間設定が生きてきます。
フルタイムで働けば、週の労働時間は40時間をこえるでしょう。
それを「週4時間」と、1/10まで短縮するのです。

そこまで極端な短縮は、無駄をコツコツ削減する改善ではとてもじゃないが追いつきません。
今の働き方を抜本的に変える、イノベーティブな方法が必要です。

こうして思考が切り替わるからこそ、「週4時間」の極端な時間設定がとても重要となります。

Googleの考え方と同じ

ちなみにこの極端な目標設定は、Googleでも行われています。
Googleでは10%の改善より、10倍の効率化を考えるほうが簡単とされています。

Googleアプリを使って10倍の効率化を行う方法は、『Google式10Xリモート仕事術』に詳しく書かれています。
その本のレビューは、以下の記事を参考にしてください。
>> 『Google式10Xリモート仕事術』で10倍効率化を実現

書かれていることは普遍的

『「週4時間」だけ働く』では、仕事の時間短縮を実現する具体的な方法が数多く書かれています。

日本語版が出版されたのは、2011年とこの記事執筆から10年以上前です。
出版当時と今とではIT環境が変わっていますが、具体的な方法自体はそれほど古びていません。

リモートワークは一般化している

本書に書かれている具体的な方法を上げると、以下のようなものがあります。

  • 起業するならニッチな高収益モデル
  • 自分がいなくても回せる仕組みを作る
  • 事務処理はオンラインの秘書を雇ってアウトソーシング
  • 特定分野の専門家になり、ブログのアフィリエイトや書籍印税で稼ぐ

終盤には、「上司へリモートワークを認めさせる方法」も書かれています。
リモートワークは、コロナ禍の2021年ではすでに一般化していますね。

思い込んでいる常識の枠を外す本

IT環境の発展により、この本の出版時より今は仕事時間を短縮しやすいです。
それでも「時間の大部分を仕事に捧げ、やりたいことは定年後にとっておく」と先送りしている人はいると思います。

もし「その仕事のスタイルを変えたい。やりたいことは今やりたい」と悶々としているなら、『「週4時間」だけ働く』は役立つかもしれません。
思い込んでいる常識を、少し変える手助けをしてくれます。