最終更新日 2022-04-02
iPhoneを持っていても、「マップは グーグルマップ だよ」という人は多いように思います。
グーグルマップはもちろん優秀ですが、 iPhoneの純正マップ を使うとカレンダーとの連携がスムーズ。
デザインも心地よく、グーグルマップに劣らず使いやすいです。
そこでこの記事では、iPhoneの純正マップの3D表示や便利な使い方を紹介します。
この記事の目次
iPhoneの純正マップが使われなくなった理由
iPhoneに純正マップがありながら、なぜグーグルマップを使う人が多いのでしょうか。
その理由は、ひとつにはグーグルマップの使いやすさがあります。
もうひとつは、Appleの犯した重大なミスが起因しています。
2012年リリースの独自開発のマップが大顰蹙
iPhoneリリース当初、Apple独自開発のマップは存在しませんでした。
そのためiPhoneは、プリインストールのマップとしてグーグルマップを搭載していたのです。
それが2012年9月より、Appleが独自開発した地図をリリースしました。
AppleとしてはiPhoneが莫大な利益を生む製品になっていたため、いつまでもグーグルへマップ使用料を払いたくなかったのでしょう。
ところがAppleの独自開発マップは、かなり正確性に欠けていました。
そのため、当然ながらユーザから大批判を浴びました。
地図に求められるのは、まず第一に正確性です。
不正確な地図をユーザに強いては、Appleのブランドイメージに関わります。
そのためAppleからは、「地図が正確になるまで、グーグルマップなどを使ってほしい」とメッセージが出されました。
当時のアップルファンの失望感は、想像に余りあります。
この出来事は、ジョブズが亡くなって一年後に起こりました。
「Apple、大丈夫か?」と不安が広がり、マップはほとんどの人がグーグルマップへ移りました。
この経緯からiPhone使用者のメイン地図アプリは、今でもグーグルマップが多いのです。
iOS15で3D表示がさらにリアルになった
ここからAppleは、コツコツとマップの改良を重ねました。
そして2021年9月にリリースされたiOS 15のマップは、機能的にもデザイン的にもとても使いやすくなっています。
特にiOS 15で強化されたのは、3D表示です。
建物の大きさが立体的に詳しくわかるため、よりわかりやすくルートを進めるようになりました。
2Dから3Dへの切り替え方
iPhoneの純正マップは、2Dと3Dを切り替えられます。
やり方は簡単です。
2本指でピンチアウトして、ある程度地図の範囲を狭く(地図を大きく)してから、ディスプレイ上を2本指で上方向へドラッグします。
すると画面が俯瞰の視点になり、建物などが3D表示に変わります。
3Dから2Dへ戻すには、画面右上の「2D」をタップします。

【iPhone純正マップの便利な使い方】3D表示で目的地へナビ
ここからiPhone純正マップの、基本的な使い方を解説します。
といってもスマホのマップ操作に慣れている人なら、簡単に覚えられます。
4つから最適なモードを選択
画面を起動してすぐ検索で目的地を入力してもいいですし、あらかじめ最適なモードの選択もできます。
iPhoneのマップのモードは、4種類あります。
選択するには、画面右上のアイコンをタップします。

すると、以下4つのモードの選択画面へ移動します。
- 詳細マップ
- ドライブ
- 交通機関
- 航空写真
モードを選択し、右上のボタンでポップアップを閉じます。

ナビゲーションをスタート
モードが決まったら、目的地を設定します。
「マップで検索」に目的地を入力し、正しい行き先をタップして確定します。

目的地が決まったら、移動手段を選択します。
移動手段は、「車・徒歩・公共交通機関・自転車・配車」のいずれかのボタンをタップして決定します(「自転車」と「配車」は、地域によって使えない場合があります)。
マップがいくつかルートを提案するので、自分が望むルートの右横の「出発」をタップ。
すると、ナビゲーションがスタートします。

iPhoneとペアリングしているApple Watchを着けていれば、iPhoneを見ずともApple Watchが画面表示と振動でナビしてくれて便利です。
車で有料道路を回避する設定
車を利用する場合、有料道路を回避したルートを設定できます。
ルート提案の画面を下方向へスクロールすると、「利用しない」の項目に有料道路と高速道路の2つがあります。
いずれもオフにすれば、有料道路と高速道路を通らないルートを再提案してくれます。

よく行く場所を設定する
以上がiPhone純正マップの基本的な使い方ですが、もっと便利に使いこなしていきましょう。
そのひとつの方法が、「よく使う項目」の設定です。
自宅や職場、スーパーマーケットなど、誰しも頻繁に行く場所があると思います。
それらを「よく使う項目」に設定しておけば、マップ操作がより簡単です。
よく使う項目の設定方法
やり方は、まずマップ起動画面の「よく使う項目」の右にある「+ 追加」ボタンをタップします。

検索に場所を入力し、候補の場所をタップするか右の「+」をタップします。

「種類」で適したものを選び、右上の「完了」をタップします。

「よく使う項目」に、登録した場所のボタンが加わりました。
このボタンをタップするだけで、現在地からのルートが提案されます。

よく使う項目の削除方法
設定した「よく使う項目」を削除するには、「よく使う項目」右の「さらに表示」をタップします。

削除したい場所の「!(詳細マーク)」をタップし、次画面の一番下の「よく使う項目から削除」をタップします。

Apple純正カレンダーと連携方法
iPhoneの純正マップは、同じくApple純正カレンダーと連携できます。
予定を入れる際に、場所も入力するとマップと同期されて便利です。
カレンダーに移動場所を入力する
iPhoneやMacのカレンダーに新規イベントを書き込む際、場所の記入欄があります。
その予定に移動が必要なら、目的地を入力しておきましょう。

場所の記入欄をタップすると、検索画面へ移動します。
目的地を入力して、正しい場所をタップします。

カレンダーに、場所の名称と住所が記載されました。
右上の「追加」で、新規イベントを確定します。
マップに移動場所が表示される
カレンダーに記載した予定の移動時間になったら、iPhoneのマップを起動します。
すると起動画面に「Siriからの提案」として、イベント名のボタンが追加されています。

タップすると、その場所までのルートをすぐに確認できます。
あらかじめカレンダーに場所を記入しておけば、時間がないときでも慌てずマップを開いて行動できます。
Appleの純正カレンダーは、うまく使いこなすと毎日をより快適に過ごせます。
Apple純正カレンダーの便利な使い方 を知りたい場合は、以下の記事を読んでみてください。
現在地以外から目的地までのルート設定
iPhone純正マップのナビゲーションは、設定した時点では、現在地から目的地までのルートが表示されます。
しかし旅行の計画など、現在地以外からの道順や所要時間を知りたいときがあります。
最後に、現在地以外からのルート検索のやり方を解説します。
現在地以外を出発地にする設定方法
まずは、目的地を決定します。
ルートを提案された画面の目的地の下が、「出発地 現在地」と表示されています。
この「現在地」をタップ。

すると出発地と目的地を変更できる画面に変わるので、出発地を入力し、画面右上の「経路」をタップします。

設定した出発地のルートへと、再設定されます。
出発地も再設定した場所に変わっています。

中継地点の設定はできない
ちなみに執筆時点では、経路に中継地を加える機能は搭載されていないようです。
中継地を加えられると、仕事でルート周りするひとなど一層、便利になるでしょう。
今後の機能追加に期待したいです。
まとめ
前述の通り、2012年の大惨事でユーザを失望させたAppleの地図でしたが、執筆時点では見違えるほど優秀になっています。
これは推測ですが純正アプリだけに、バッテリー消費はサードパーティ製より少ないのではないでしょうか。
iPhoneでApple純正マップを使っていない人は、一度試してみてください。
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