MacBook Pro 14インチ【性能は最高・外観はクラシカル】

公開日 2021-10-27 最終更新日 2021-11-12

2021年10月に、新型MacBook Proが発売されました。
2016年以来の、大幅なリニューアルです。

ぼくは14インチモデルを予約注文し、昨日の発売日に無事届きました。
この記事では一日MacBook Proを使ってみての、第一印象のレビューを書いてみます。

MacBook Pro 14インチ【性能は最高・外観はクラシカル】

新型MacBook Proは、性能面で大幅な進化が見られた一方、外観はスタイリッシュというよりクラシカルな印象を受けます。
外観の細かい部分を書く前に、少しだけAppleのノート型Macintoshの歴史を振り返ってみます。
なぜならこのクラシカルなデザインは、過去の作品へのオマージュに思えるからです。

PowerBook G4を彷彿するデザイン

新型MacBook Proの外観を見ると、これまでのスタイリッシュな印象から一変したと思えます。
これまでの極薄でエッジの効いたデザインから、角が丸みを帯びた悪く言えば野暮ったい、よく言えば親しみやすいデザインへ変わりました。

そのデザインの変更は、未来的ではなくクラシカルなイメージを受けます。
ネット上では、「新しいMacBook Proの外観は、PowerBook G4のようだ」といった意見を見ました。

PowerBookも自社製チップを使用していた

PowerBookとは、AppleがMacBook Pro以前の1991年から2005年まで販売していた、ノート型Macintoshです。

PowerBookは現行のMacBook Proと同じように、自社製のマイクロプロセッサを使用していました。
その名も、PowerPC。

PowerPCはAppleとIBMとモトローラの3社が、提携して製造したチップです。
この「Apple・IBM・モトローラ」の3社提携は、それぞれの頭文字を取って「AIM alliance(AIM連合)」と呼ばれました。
結成の目的は、当時デジタル業界を支配していたWintel(マイクロソフトとインテルの総称)に対抗するためです。

そのAIM allianceで製作したチップ「PowerPC」を、アップルは1995年発売のPowerBookから搭載。
以降、2005年発売のPowerBook G4まで、PowerPCを使って開発を続けたのです。

Intelチップを採用し、MacBook Proへ

ところが2006年にAppleは、PowerBookに置き換わる製品として、MacBook Proを新しくリリースします。
チップはそれまで使っていたPowerPCをやめ、敵対していたはずのIntel製を採用したのです。

外観デザインもPowerBook G4からアルミニウムとチタニウムを使った直線的なものへ路線変更しており、MacBook Proへ移行後はリニューアルを重ねるごとにスタイリッシュさを強化しました。
2016年の大幅リニューアルでは、USB-Cとイヤホンジャックをのぞいて端子を取り払い、バタフライキーボードの採用でボディのさらなる薄型化を図りました。

再び自社製チップへ戻り、デザインをクラシカルに

機能を削ぎ落とし「シンプル美」と言える形状を追求したMacBook Proでしたが、今回の2021年の大幅刷新でそれまでの路線をガラッと変更しました。

それは単純に、目新しさを狙った変更ではないと思います。
チップをIntel製から再び自社製へ戻すことは、PowerBookからMacBook Proへ移ったときと状況が重なります。

自社製チップ(PowerPC)からIntel製チップへ移り、再び自社製チップ(M1 Pro・M1 Max)へ戻る。
その転換点の象徴としてAppleは、以前のPowerBook G4を思わせるようなクラシカルなデザインにあえてしたのではないか。
そんな風に思えるのです。

スタイリッシュから遠ざかった外観デザイン

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MacBook Pro14インチ

ここからが記事の本編です。
前置きが長すぎて、ここまで読んでくれている人がいるか不安になってきています。

外観のエッジは前述したとおり、丸みを帯びたものになりました。
厚みは公称では13インチが0.01cm厚いとされていますが、14インチのほうが厚く感じます。

13インチは中央から端に向けてゆるい曲線を描いているのに対し、14インチはフラットです。
その形状の違いも、手にしたときの印象に影響を与えています。

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上がMacBook Pro13インチ、下がMacBook Pro14インチ

底面には「MacBook Pro」の刻印と、高めの足。
この刻印の入れ方が、なんとも古めかしい。

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MacBook Pro14インチの裏面
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支えている脚も大きくなった

キーボード領域のアルミ部分は、黒くペイントされました。

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キーボードの領域が黒くペイントされている

これら外観の変更は、どう見てもスタイリッシュ路線ではありません。
前置きに書いたように、「あえてクラシカルなデザインに」しているように思えます。

ノッチはウェブカメラ高性能化のため

今回の大きな変更点のひとつは、ディスプレイにノッチ(切り欠き)が加えられたことです。
このノッチ部分には、iPhoneと同じようにフロントカメラ(ウェブカメラ)が入っています。

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ディスプレイ上部中央にノッチがある(Apple公式サイトより)

ノッチの登場は、ウェブカメラの強化のため

MacBook Proと同日にリリースされたmacOS Montereyでは、FaceTimeが強化されました。
FaceTimeを起動しながら友達と一緒に映画や音楽を楽しめたり、カメラにはポートレートモード、音声には空間オーディオと、コミュニケーションがより円滑に進む機能が追加されています。

それらを見る限り、パンデミックを踏まえて「遠隔で円滑なコミュニケーションを取れるように」とOSの最適化を行ったのは明らか。
macOS Montereyの機能を十分に発揮するため、MacBook Proのウェブカメラも1080pのHD品質へと進化させています。

どうやら今回のノッチ採用は、ベゼル幅を狭くするためというより、高性能なウェブカメラを搭載するための変更と捉えたほうが良さそうです。

ウェブカメラを使わない人には歓迎できない刷新

実際にMacBook Proを使ってみると、ノッチ(切り欠き)はそこそこ気になる存在です。
ディスプレイ内に異物があるので、多少なりとも違和感のあるのは当然のこと。

Safariなどのアプリを全画面表示にすると、メニューバーの色が黒に変わり、ノッチは目立たなくなります。
しかしノッチがなくなるわけではないので、メニューバーの領域分は全画面表示になりません。

つまりメニューバーの領域は、文字通りメニューバーしか使えなくなってしまったわけです。
ウェブカメラをそれほど使わない人にとって、ウェブカメラ高性能化によるノッチの追加は、やや余計な変更だったかもしれません。

Liquid Retina XDRが素晴らしい

ディスプレイは、RetinaディスプレイからLiquid Retina XDRにかわりました。
これは、かなり満足いくものでした。
黒の締まりが素晴らしいです。

Liquid Retina XDRはミニLEDを敷き詰めることで、コントラストの表現力を高めています。
その結果、純度の高い黒を表現できています。
「純度の高い黒」というと意味不明ですが、要は「黒が漆黒になった」といった感じ。

もはやRetinaディスプレイに戻れない

Liquid Retina XDRでApple TV+を見ると、最初のApple TV+のロゴの登場から、映像がリッチになったのがはっきりわかります。
ブラウジングにしろ、テキストエディタで文字を書くだけでも、パキッとしたコントラストで「明らかにディスプレイの品質が良くなった」と感じるのです。

Liquid Retina XDRに慣れると、旧モデルのRetinaディスプレイが時代遅れのディスプレイに見えてしまいます。

ちなみにAppleTV+は対象のApple製品購入で、新規登録者に3カ月の無料体験が付いてきます。
詳しくは以下の記事に書いてあります。

>> Apple TV+キャンペーンで3カ月無料体験【登録・解約方法】

M1 Proの実力は普段遣いでも感じられる

ぼくの購入したMacBook Pro 14インチは、M1 Proの8コアCPUモデルです。
カスタムなし、いわゆる「吊るし」の下位のモデル。

M1 Proの性能について書きたいところですが、ぼくの普段の作業はテキスト作成が中心で、そこに写真編集などが加わる程度。
ブラウジングやテキスト作成で使っている限り、以前、使っていた13インチ(Intel Core i5プロセッサ搭載モデル)と驚くほどの差異は感じません。

しかしアプリの立ち上がりの挙動など、一つ一つの動作は明らかに速いです。
RAWデータの写真編集や4K動画の編集など、いわゆる「重い作業」を行えば、その性能差をもっと体感すると思います。

バッテリー持ちも(驚くほどではないが)良くなった

チップの高性能化は、バッテリー消費にも影響します。
MacBook Pro14インチのバッテリーを100%まで充電後、ここまで約1時間半使用しています。
その間に行ったことは、以下の通り。

  • macOS12.0.1へのアップデート(出荷時は、おそらく12.0.0でした)
  • Photoshopなど5つのアドビソフトのアップデート
  • このテキストの作成
  • ブラウジング
  • アップルミュージックの再生

それらの使用で、バッテリーは77%を示しています。
以前のMacBook Pro13インチ(Intel Core i5プロセッサ)であれば、同じ内容と使用時間で50%くらいになっていそうです。

M1チップが登場したときは、「驚くほどバッテリーがもつ」と話題になりました。
そこまで驚きはありませんが(Apple公称データでも、M1 ProよりM1チップのほうがバッテリーもちは良い)、確かにIntelチップのMacBook Proより減りが遅いです。

まとめ

一日使っただけでも、新型MacBook Pro14インチの性能の良さは十分に感じられました。
クリエイティブな作業をMacBook Pro14インチ(M1 Pro)で行うなら、多くの人が満足できると思います。

外観への変更は、好みがわかれるでしょう。
以前のスタイリッシュな印象のMacBook Proが好きであれば、少し戸惑うかもしれません。

以上、一日使ってみたレビューを書いてみました。
新型MacBook Pro購入を、検討している人の参考になれば幸いです。

また以下の記事でも、2021年モデルMacBook Pro14インチ・16インチの詳しい解説をしています。

>> 【すごいマシン】MacBook Pro 14インチ・16インチが完全刷新で登場