2022年9月8日、AirPods Proの新型(第2世代)が登場しました。
現行のAirPodsシリーズの中でも高音質、快適な装着感、ノイズキャンセリング機能を備えたハイエンドモデルです。
Siriとの連携やタッチ操作も改善され、よりスムーズな操作が可能になっています。
この記事では、AirPods Pro(第2世代)の使い心地や音質について解説します。
AirPods Proとは
AirPodsとは、アップルが発売している左右分離型のイヤホンです。
2016年12月13日に初号機が登場し、以来、発売ごとにリニューアルを繰り返しています。
歴代AirPodsの販売日は以下の通り。
AirPodsの種類 | 発売日 | |
---|---|---|
AirPods(第1世代) | 2016年12月13日 | 販売終了 |
AirPods(第2世代) | 2019年3月20日 | |
AirPods Pro(第1世代) | 2019年10月30日 | 販売終了 |
AirPods(第3世代) | 2021年10月26日 | |
AirPods Pro(第2世代) | 2022年9月8日 |
現行機種は、以下の3種類です。
- AirPods(第2世代)
- AirPods(第3世代)
- AirPods Pro(第2世代)
現行3機種の比較は、以下の記事に詳しくまとめています。合わせて参考にしてみてください。
>> Appleのイヤホン・AirPods現行3モデルを比較【何が違う?】
Pro 第1世代と第2世代の違い
新型AirPods Proの発売にともない、第1世代は販売終了となりました。両世代のスペックの比較は、以下の通り。
AirPods Pro (第1世代) | AirPods Pro (第2世代) | |
---|---|---|
価格 | 30,580円 | 39,800円 |
本体サイズ | 高さ:30.9 mm 幅:21.8 mm 厚さ:24.0 mm 重量:5.4 g | 高さ:30.9 mm 幅:21.8 mm 厚さ:24.0 mm 重量:5.3 g |
ケースサイズ | 高さ:45.2 mm 幅:60.6 mm 厚さ:21.7 mm 重量:45.6 g | 高さ:45.2 mm 幅:60.6 mm 厚さ:21.7 mm 重量:50.8 g |
再生時間 | 4.5時間 | 6時間 |
充電ケースを利用の 再生時間 | 最大24時間 | 最大30時間 |
ノイズキャンセル | 対応 | 対応 |
操作 | 感圧センサー | タッチコントロール |
空間オーディオ | 対応 | 対応 |
ダイナミック ヘッドトラッキング | 対応 | 対応 |
耐汗耐水 | 対応(IPX4) | 対応(IPX4) |
チップ | H1 | H2 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
センサー | デュアル光学 | 肌検出 |
Bluetooth | 5.0 | 5.3 |
スペックから読み取れる第1世代から第2世代の変更点は、以下があります。
- チップがH1からH2へ
- 再生時間の向上
- 操作性の向上
- センサーがより正確な肌検出に
- Bluetooth5.3に
他にも第2世代は、2023年9月に充電ケースがUSB-Cへ対応しました。
デザインを開封レビュー
まずは、AirPods Pro(第2世代)のパッケージから紹介。蓋には、本体の写真がプリントされています。



充電ケース
充電ケースは前回と形状が同じです。ただし重量が、5.2グラム重くなっています。


第1世代からの変更点として、ケースの底面にスピーカーが設置されました。
部屋の中でAirPods Proが見つからないときには、iPhoneの「探す」アプリから音を出して場所を知ることができます。


付属のライトニングケーブルを使用して有線充電が可能です(現行モデルはライトニングから、USB-Cへ変更)。
また有線だけでなくワイヤレス充電もでき、第2世代ではApple Watchの充電器も使用できます。

イヤホン本体
イヤホン本体も第1世代と形状は変わりません。第1世代に比べ、0.1グラムだけ軽量化しています。
初代AirPodsが出たときは「耳からうどん」とネタにされましたが、「AirPods(第3世代)・AirPods Pro(第1世代)」からステムが短く、よりスタイリッシュになりました。

競合のSONY・WF-1000XM4との形状の比較です。どちらも小さいイヤホンですが、AirPods Proの方がスッキリしています。
デザインに関しては、アップルがSONYよりも数段、長けている印象です。


4サイズのイヤーピース
第2世代では新たにXSのシリコン製イヤーピースが加わり、「XS・S・M・L」の4サイズから選ぶことができます。

AirPods Proはオープンイヤーの形状でありつつ、イヤーピースを装着して使います。
インナーイヤー型は耳の中に押し込んで使いますが、AirPods Proは耳の穴をイヤーピースの表面でふさぐイメージです。
遮音性がありつつ、耳への負担はそれほど感じません。

音質性能
AirPods Pro(第2世代)の音質性能は、第1世代と比べ向上しています。特に低音は前モデルより迫力が増し、高音もクリアで解像感があります。
またApple独自のイコライザー(アダプティブ・イコライゼーション)により、曲によって音質を最適化する機能を搭載。
ジャンルに応じた音質へ自動チューニングし、原音に忠実な音楽体験を味わえます。
ANC(アクティブノイズキャンセリング)
AirPodsとAirPods Proとのいちばんの違いは、ノイズキャンセリング機能のあるなしです。ノイキャンが必要であれば、AirPods Proを選択するほかありません。
AirPods Proのノイズキャンセリング機能は、外部からの騒音を逆位相の音で相殺することで、イヤホン内に入るノイズを軽減します。
この逆位相でノイズを打ち消す機能を、ANC(アクティブノイズキャンセリング)といいます。
耳への負担が少ない
ANCの特徴として、低音のノイズは比較的カットできるものの、高音域のカットは苦手というのがあります。
AirPods Pro(第2世代)もその傾向は変わりありませんが、それでもWF-1000XM4より静寂になる印象です。
しかも耳栓タイプではないため耳の負担が少なく、耳が圧迫される感じもありません。
外音取り込みモード

AirPods Proは外マイクから周囲の音を拾い、それをイヤホン内に響かせることができます。いわゆる、外音取り込み機能です。
駅のアナウンスなど外部の音に注意しながら音楽を聴きたいときや、外の音を聞き取りながら通話する際に便利です。
Transparency mode
Appleはこの機能を、「Transparency mode」と名付けています。
「Transparency」とは日本語で、「透明性」という意味。外音取り込みモードを使うと、あたかも「イヤホンがない感覚」で音を聞けるというわけです。
実際、外音取り込みモードを試してみると、外の音がごく自然に耳に入ってきます。その中に音楽が溶け込んでいるので、とても不思議な感覚。
ただ実際の音より少し大きく再生されるので、ダウンジャケットなど普段、気に留めない衣服の擦れる音が多少気になるかもしれません。
適応型オーディオ
さらにAirPods Proでは、ノイズキャンセルと外音取り込みの両方を備えた、適応型オーディオを選択できます。
適応型オーディオとは周囲の環境に合わせ、ノイズキャンセルと外音取り込みを自動切り替えする機能です。
といってもこのふたつを単純に切り替えるだけでなく、状況に合わせノイズをコントロールします。
例えば掃除機などのモーター音や周囲の雑談はカットし、必要な音は聞き取れるよう自動調節してくれるのです。
機械学習によりパーソナライズ
適応型オーディオは、機械学習によって精度を高めていきます。
使い始めはイマイチかもしれませんが、そのうち自分の生活に合った形でノイズをコントロールしてくれるでしょう。
適応型オーディオの設定
適応型オーディオへの設定は、コントロールセンターからできます。
iPhoneの場合、画面右上を下にスワイプしてコントロールセンターを呼び出し、音量ボタンを長押し。

「ノイズキャンセルコントロール」ボタンをタップ。

「適応型」を選択します。

会話感知機能
他にもAirPods Proは、「会話感知」を使えます。
会話感知をオンにすると、自分が話し始めたときにAirPods Proの音量を下げ、さらに周囲のノイズを低減。会話している人の声をより聞き取りやすくします。
会話感知も、コントロールセンターでオン/オフにできます。
iPhoneの場合、コントロールセンターを呼び出して、音量ボタンを長押し。画面下の「会話感知」ボタンをタップして設定します。

イヤホンからの操作方法

AirPods Pro(第2世代)は、第1世代と変わらずステム部分で操作ができます。
第1世代は感圧式でしたが第2世代はタッチコントロールに変更したため、ステムを指の腹でスワイプし音量調整できるようになりました。
実際に試してみるとわかりますが、この音量調整がとても快適。
イヤホンを使っていると、音量を変えたいときが頻繁に出てきます。iPhoneで操作したりSiriに頼むより、ステムでの操作の方が簡単で正確です。
操作方法の一覧
ステムからの操作一覧は、以下の通りです。
内容 | 操作方法 |
---|---|
再生・停止 | ステムを1回押す |
次のトラックへ | ステムを2回押す |
前のトラックへ | ステムを3回押す |
電話に出る | ステムを1回押す |
音量調整 | ステムを上下にスワイプ |
ノイキャンと外音取り込みの 切り替え | ステムを長押し |
Siriの感度が良い
AirPodsシリーズは、装着した状態で「Hey Siri」と話しかければSiriが起動します。マイク性能が良いため、小声でも反応してくれます。
イヤホンをつけたままで「次の曲」や「音量を上げて」と操作ができるほか、時刻や天気など知りたいことを聞けます。
わざわざiPhoneを手に持って起動する手間が省けるので、とても便利。
デバイスの切り替え
AirPodsシリーズはアップル製品だけあって、iPhone・iPad・Macとの連携がスムーズです。
装着した状態でiPhoneを起動すれば、ほんの数秒で自動的に接続します。iPhoneを閉じてiPadを開けば、今度はiPadに自動接続。快適です。
2つのデバイスを同時に開く
ではMacとiPadなど、2つのデバイスを開いている状態ではどうなるか。
AirPods Proを装着すると、片方の画面に「AirPods Pro 接続されました」、もう片方に接続ボタンとともに「AirPods Pro 近くにあります」の表示が出ます。
接続ボタンを押せば、切り替わる仕組み。「こちらのBluetoothを解除して、こちらに繋ぎ直して…」といった、余計な手間がありません。
バッテリー持続時間と充電方法
AirPods Pro(第2世代)の連続再生時間は、6時間です。充電ケースを使用すれば、最大30時間の再生が可能です。
第1世代が充電ケース利用で最大24時間だったので、6時間延びたことになります。海外旅行でのフライトなど、長時間の使用でも安心です。
充電ケースは、Lightning(現行モデルはUSB-C)またはワイヤレス充電に対応。さらに嬉しいことに第2世代では、Apple Watchの充電器でもチャージ可能となりました。
使い心地よく、生活に変化
それまでWF-1000XM4をメインに使っていましたが、すっかりAirPods Pro(第2世代)しか使わなくなりました。
iPhoneやiPadへの自動接続が便利すぎるのと、耳栓型より着け心地の良いのがその理由です。
ギュッと耳に押し込むひと手間がなくなったので、外でも家の中でも、何か単純作業をするときは着けるのが習慣化しました。
読書量が激増
音楽を聴くこともありますが、多いのがKindleやオーディブルを使っての本の音声読み上げです。
AirPods Proを着けるようになって、ともかく音声読み上げで本を読む(聴く)時間が増えました。
読書量が激増。これがAirPods Pro(第2世代)を購入しての個人的な大きな変化です。
まとめ
以上、AirPods Pro(第2世代)の詳細レビューでした。
AirPods Pro(第2世代)はデザインこそ第1世代と変わらないものの、以下の点が改良されています。
- チップがH1からH2へ
- 再生時間の向上
- 操作性が向上
- センサーがより正確な肌検出に
- Bluetooth5.3に
価格アップが難点ではありますが、アップル製品との親和性が高く、iPhoneやiPad、Macを使っているならおすすめできるイヤホンです。
またAirPods Proをはじめ、アップル製品の購入でApple Musicを6か月無料で聴けるキャンペーンが開催されています。
以下の記事で詳しく書いているので、合わせて参考にしてみてください。
>> AirPods Proなど購入でApple Musicが6か月の無料体験