iPhoneを使っていると、「iCloudが容量不足です」とアラートが出るようになります。
このアラートを無視している人は、たくさんいると思います。ぼくも長年無視していましたが、iCloud+の50GBに登録したところ一気に快適になりました。
そこでこの記事では、iCloud+を50GBにするメリットを詳しく解説します。
iCloudとはAppleのクラウドサービス
そもそもiCloudとは何か。cloudは英語で、「雲」を意味します。
つまりiCloudはiPhoneやiPadに入っている写真などのデータを、機種本体ではなく上空の雲(Appleのサーバ)へ保存する仕組みです。
データがどの端末からも使用可能
例えばiCloudが50GBあると、50GB分のデータが機種本体ではなくAppleのサーバへ預けられます。
その分、使っているiPhoneやiPad、Macの容量を使わずに済む仕組みです。
またデータがサーバ上にあるため、どの端末からでも同じデータを扱えるのも利点です。
「iPhoneで撮った写真を、Macですぐ編集」そんなことが簡単にできます。
iCloudは無料で5GBまで使える
そんな便利なiCloudですが、無料で使えるのは5GBまで。5GBというとそこそこあるように思えますが、実はそうでもありません。
iPhoneはアプリの情報などを、iCloudへ自動的にバックアップしています。
このおかげでiPhoneの機種変時にデータを復元できますが、バックアップだけで1.5GB以上はデータを使います。
バックアップを差し引けば、無料分の残りは3.5GBです。
写真1,000枚、動画1時間で使い果たす
残り3.5GBも、写真を1000枚、もしくは動画を1時間ほど撮れば使い果たします(写真1枚あたり3MB、フルHD動画1分あたり60MBで計算)。
iPhoneを購入した多くの人が、ごく普通の使い方で容量不足になるのは当然なのです。
iCloudを無料のまま使い続ける方法
もちろん課金することなく、iCloudを無料5GBのまま使い続けることもできます。
方法は以下3つです。
- アラートが出ても無視し続ける
- 不要なデータを削除する
- バックアップや写真を同期しない
1. アラートが出ても無視し続ける
iPhoneを使っていると、iCloudの容量不足でアラートが出ます。単純な話、このアラートを無視し続ければ、課金せず使い続けられます。
iCloudの無料5GBがなくなると困ること
ただしiCloudの無料5GB分を使い果たしたあとは、バックアップ以外のデータがiPhone本体にしか保存されません。
iPhoneを新しく買い換えると、iCloudに保存されていない写真や動画がすべて消滅します。
そのため写真や動画など残しておきたいデータは、外部のハードディスクなどへ保存したほうが良いです。
2. 不要なデータを削除する
2番めの方法は、アラートが出るたび写真や動画など大きなデータを削除する方法です。
iCloudはメールやメモなど多くのデータを保存できますが、大きな容量はやはり写真と動画です。
アラートが出たら必要のない写真や動画を削除し、トータルのデータ量を5GB以内に収める。
そうしてやりくりすれば、アラートは表示されなくなります。
削除すると2度と写真は戻ってこない
ただ写真や動画のどれが不要かは、未来にならないとわかりません。
削除した数年後に、「あの写真を残しておけばよかった…」と後悔する可能性はおおいにあります。
そのためiCloudに入れない写真や動画は、削除前に外部のハードディスクなどへ保存するのをおすすめします。
3. バックアップや写真を同期しない
3番めの方法は、「大きなデータをiCloudに保存しないよう設定する」です。
iCloudはどのデータを同期するか設定で決められます。
多くの容量を消費するiPhoneのバックアップや写真アプリの同期をオフにすれば、アラートは出ずに無料5GBのまま使い続けられるでしょう。
バックアップの同期オフはおすすめしない
ただし、バックアップや写真の同期オフはおすすめしません。
万が一iPhoneが壊れた場合、それまで本体のみに保存していたデータがすべて消滅する可能性があります。
同期をオフにする場合も、バックアップはMacのiTunesに、写真と動画は外付けハードディスクや別のクラウドサービスへ保存したほうが良いと思います。
iCloudの同期オフの方法
おすすめしませんが、一応、iCloudの同期オフの手順を紹介します。
- iPhoneの「設定」を開く
- 一番上のアカウント名をタップ
- 「iCloud」をタップ
- 「写真」「iCloudバックアップ」など同期したくないものをオフにする
iCloud+を50GBにするメリット
以上のように無料5GBで使えなくもないですが、iCloudを余裕ある容量にすると一気に快適になります。
「容量が足りません」のアラートを一日に何度も目にするのは、ストレスでもありますからね…。
iCloudの容量は、以下の料金で増やせます。
容量 | 料金 |
---|---|
5GB | 無料 |
50GB | 月額130円 |
200GB | 月額400円(家族6人で共有可能) |
2TB | 月額1,300円(家族6人で共有可能) |
ちなみに「iCloud」は、Appleのクラウドのシステム名です。50GB以上の有料プランをAppleは、「iCloud+」と分けて呼んでいます。
iCloudの容量アップの手順
iCloudの容量アップの手順を解説します。iPhoneの「設定」を開き、一番上のアカウント名をタップします。

「iCloud」をタップ。

「アカウントのストレージを管理」をタップ。

「ストレージプランを変更」をタップ。

アップグレードするプランを選択し、右上の「購入する」をタップで完了です。Appleに登録しているクレジットカードで、毎月、決済されます。

バックアップや写真の保存は50GBで十分
iCloud+の有料プランは、以下3種類あります。
- 50GB
- 200GB
- 2TB
といっても200GB以上は、動画などで大きなデータを扱う人向けですね。iPhoneのバックアップや写真の保存に使うなら、50GBで十分です。
50GBでどれだけ保存できるか
iCloudは、同じアカウントのiPhoneやiPad、Macのデータを保存しておけます。
といっても同期されるデータのうち、メモやSafariのパスワード、カレンダーなどは、それほど容量を取りません。
やはり容量をたくさん使うのは、写真と動画です。また添付するデータによっては、メールも容量を取ります。
写真は約16,000枚、動画は約14時間
例えば写真と動画であれば、50GBで写真16,000枚、動画14時間を保存できます(写真1枚につき3MB、フルHD動画1分あたり60MBで計算)。
さすがにそれだけ保存できれば、ほとんどの人は大丈夫じゃないかなと思います。
容量 | 写真 | 動画 |
---|---|---|
50GB | 16,000枚 | 14時間 |
Apple OneでiCloud+を登録できる
またAppleの以下4サービスがセットになったApple Oneに加入すると、iCloud+(50GB)も付いてきます。
- iCloud+(50GB)
- Apple Music
- Apple TV+
- Apple Arcade
新規登録は1か月、無料体験できます。Apple Oneの無料体験を利用して、iCloud+が自分に必要かどうか確かめてみてください。
Apple Oneの解説は、以下の記事に詳しくまとめました。
>> 【Apple Oneとは?】Apple Musicなど4サービスのお得セット
写真をDropboxへ自動保存する方法
Dropboxの有料プランを使っていて容量が余っているなら、iPhoneの写真を保存すると経済的です。
iPhoneにDropboxアプリをダウンロードすれば、撮影した写真を自動保存するよう設定できます。
以下の記事に、iPhoneの写真をDropboxへ自動保存する方法をまとめています。合わせて参考にしてみてください。
>> iPhoneで撮った写真を自動的にDropboxへ保存する方法
まとめ
以上、iCloud+の50GBの解説でした。
無料5GBは、容量不足のアラートがわずらわしいです。50GBにするとアラートが消え、iPhoneで撮った写真をそのままiCloudに保存しておけます。
50GBの月額130円は、およそペットボトル1本分の価格。月に1度、飲料水1本分くらいの価値は、iCloud+50GBにはあると思います。