難しい仕事が来たとき、どのように思いますか。
同じ仕事なら、やり慣れた仕事を選びたくなりますよね。やり慣れた仕事は失敗のリスクが低く、わかりやすくいえば怒られる少ないです。
一方、難しい仕事とは、言わばやり慣れていない仕事です。
うまくできるかどうか、やってみないとわからない。不安になるし、できれば回避したくなります。
この記事では、そんな難しい仕事の乗り越え方を解説します。
能力ある人が任される
まずは上司なり得意先なりの、仕事を頼む側の心理を想像してみてください。
仕事を頼むとき、「まあ失敗するだろうけど、試しにやらせてみるか」なんて思いません。頼むからには、無事に終わらせてくれることを望みます。
つまり、そもそもの話、仕事を頼む側は「能力がある」と思う人にしか仕事を任せないのです。これは結構、大切なポイントです。
難しい仕事が来たときは、まず以下を抑えてください。精神的に楽になります。
難しい仕事が来る = 能力があると客観的にみなされている。
責任を取るのは発注者
それは考えてみれば当然の話で、頼む側は能力のない人へ仕事を振りません。
ぼくも、外部パートナーへ仕事を依頼するのでよくわかります。仕事は、「この人であればできる」と思える人にしかお願いしません。
その人がミスすれば、依頼した側が責任を取るのです。リスク回避のため、できる人にしか頼むことができないのです。
新入社員も同じ
「新入社員の場合、経験が浅いから、能力があるかわからないじゃないか」と反論があるかもしれません。
ところがそうでもなくて、新入社員に対しても「この新人は、ここまでの仕事ならできる」と上司は予測して頼んでいます。
なぜかというと繰り返しになりますが、任せた結果「できませんでした」では、頼んだ方が大変な目に遭うからです。
まずはこの、「難しい仕事をできるだけの、能力があるとみなされている」を前提としてください。
仕事には「向かっていくメンタル」で
何でもそうですが、追われると精神的にしんどいです。一方、追いかける側に回ると、精神的に楽。
鬼ごっこが、わかりやすい例です。追われている側は恐怖でたまりません。精神的に追い詰められながら、必死で逃げます。
一方、鬼は考えようによっては、こんなに楽な立場はありません。自分を怖がって、周りが逃げてくれるんですから。
追われる側に比べ、追う側はよほど精神的に有利です。
「難しい仕事がきたな、おもしろい!」
そのため仕事に取り組む際には、追われる側でなく追う側に回りましょう。
「難しい仕事がきた…。嫌だよやったことない仕事は…。逃げたい…」と怯んでしまう気持ちはよくわかります。
しかし逃げてしまうと、もっと精神的に追い詰められます。
それよりも「ほお、難しい仕事がきたな。おもしろい。確かにこの仕事は自分にしかできないかもな!」と、漫画の主人公になった気持ちで追いかける姿勢、向かっていく姿勢でいきましょう。
逃げたくなる難しい仕事の乗り越え方
ここまで読んだなら、読む前とはメンタルが切り替わっているはずです。
では難しい仕事の、具体的な乗り越え方を解説します。
仕事とは小さな作業の集まりである
唐突ですが、仕事って何だと思いますか?「お金を稼ぐため」とか「自己実現」とか、人によって色んな答えがあると思います。
そういった抽象的な話ではなく、もっと具体的な話をすると、仕事とは以下です。
仕事とは、小さな作業の集合体である。
どんな仕事も分解が可能
それが数億円のプロジェクトであっても、小売店のレジ打ちであっても、仕事は小さな作業に分解できます。
「難しい仕事」と感じる理由は、経験したことがなく作業のイメージができないからです。
だったらイメージできるくらい、作業を細かくすることから始めましょう。
流れを書いて、作業を小さく分解
どうすれば作業を細かくできるか。
仕事に取り掛かる前に、ゴールまでのロードマップを書くと良いです。マラソンも100メートル走も、ゴール地点がわからないと走れません。
目的地を書いて、そこへたどり着くまでの仕事の流れを逆算でざっくりと書きます。
作業をこれでもかと細かく分ける
ゴールまでの仕事の流れを紙に書いたら、最初に取り掛かる部分を、「これでもか」というくらい細かい作業に分けます。
例えば「〇〇について、ウェブで調査が必要」なら、以下のように作業を分解して、実際にタスクリストに書きましょう。
- パソコンを開く
- ブラウザを起動
- 〇〇についての検索ワードを入力する
書き出すと、必要なタスクが見えてくる
実際にタスクを書き出すと、「あれ、検索するにも、範囲が広くて絞りきれないな」と思うかもしれません。
だったら、以下の作業をタスクリストの最初に加えます。
- 検索候補をすべて書き出す
- そこから特に重要なものをピックアップする
こうして新しいタスクを書いていたら、「前任の先輩に、仕事に必要なものを聞いたほうが早いんじゃないか」と思いついたとします。
だったら、タスクを新たに追加します。
- 前任者が誰だったか調べる
- 前任者に相談のアポを取る
- 相談するときの質問を書き出す
- 仕事の進め方のアドバイスを聞く
頭で考えていても、言葉があちこちにいってまとまらず不安になるだけです。ひとつでもやることを書いてみると、必要な行動が具体的に出てきます。
タスクをやる順番に並べ実行するのみ
やることをすべて書き出したら、初動のタスクを以下のように順序立てます。
- 前任者が誰だったか調べる
- 前任者に相談のアポを取る
- 相談するときの質問を書き出す
- 仕事の進め方のアドバイスを聞く
- 検索候補をすべて書き出す
- 特に重要なものをピックアップする
- パソコンを開く
- ブラウザを起動
- 検索ワードを入力する
こうしてタスクの順序を書いてみると、不思議なことに「なんだ思ったほど大変じゃないな…」と思えてきます。
行動すべきことを、文字で書き出す
小さい作業のひとつひとつは、大したことありません。「難易度が高い」と感じるのは、具体的に何をやればいいのか、イメージがつかないからです。
イメージがつかないから、得体の知れない不安なもので頭の中がいっぱいになる。
そうならないように、「具体的に何をすれば良いのか」を文字で書き出しましょう。
終わったらタスクをチェック
タスクの順番をつけたら、実行していきます。終わったものから順に、チェックして消していってください。
作業を細かくすると、どんどんタスクを消していけるはずです。すると仕事の達成感が出て、やる気を持続できます。
小さなタスクを作って消すを繰り返す
こうして、以下の1〜5の繰り返しをすることで、どんな難しい仕事でも必ず終わります。
- 作業の細分化
- やる順番に並び替え
- 実行
- チェックしてタスクを消す
- 1に戻る
特に初動はエネルギーを必要とするので、ものすごく細かくタスク分けします。チェックしながらやっていけば、流れに乗ってその後の仕事も進められます。
まとめ
以上、難易度の高い仕事の乗り越え方の解説でした。
ポイントは以下です。
- 「自分は能力があるから任された」と自信を持つ
- 追われるのではなく、向かっていくメンタルで
- ゴールから逆算して、仕事の流れを書く
- 作業を細かく分ける
- 作業の順序を書いて、消し込みながら実行する
難しい仕事であっても、どのみち人間は一度にひとつしか行動できません。
作業を細かく分けて、ひとつひとつを実行していきましょう。