常に何かしらの不安がありませんか。
日本人は不安を感じやすい民族です。順調にいっていても、何かしら落ち着かない部分があったりします。
そんなときは、瞑想を試してみてください。瞑想すると心が落ち着き、リラックスできます。
この記事では、瞑想の効果とやり方を解説します。
不安を感じやすい日本人
日本人は他の国の人に比べ、不安を感じやすいと言われています。
少し専門的な話をします。人間の体には、精神に影響を与える物質が入っています。そのなかで不安感を抑える物質が、セロトニンです。
セロトニンには「SS型・SL型・LL型」の3種類の組み合わせがあります。
- SS型
- SL型
- LL型
このうちSS型は、不安感を抑えるセロトニンの量が最も少ない。日本人はこのSS型が、割合的に最も多いのです。つまり日本人の多くは、もともと不安を感じやすい性質といえます。
日本人は不安を感じやすい民族なのです。「もっと多くの財産があれば幸せなのに」と思う人が多いのは、日本人が強欲だからではなく、心配症だからなのでしょう。
「自分は不幸」と思う日本人がやたら多い不思議 東洋経済オンラインより
「そういう性質ならしょうがない」と思えるにせよ、「気がつくと、不安なことを考えてしまう」では、生活していてつらいものがありますね。
スマホの見過ぎでうつになる
またスマホの依存状態になると、うつを発症する恐れがあると言われています。スマホ依存を自覚するなら、意識的に距離を取ったほうがよいです。
スマホ依存から脱却する方法は、以下に書いています。合わせて参考にしてみてください。
>> スマホ見る時間を減らすには【依存状態から自由を取り戻す】
日本人の多くがもともとの性質に加え、スマホ依存で不安感に拍車をかけているわけです。瞑想を行なって、余計な不安感は軽減させていきましょう。
瞑想には3つの種類がある
瞑想には、大きく以下3種類があります。
- サマタ瞑想
- ヴィパッサナー瞑想
- マインドフルネス瞑想
瞑想はもともと、仏教で始まりました。
そこから宗教的な要素を排し、リラックスや集中力アップなど良い効果だけを狙い、一般的に広まったのが3のマインドフルネス瞑想です。
この記事では、マインドフルネス瞑想のやり方を取り上げます。
瞑想の基本的なやり方
マインドフルネス瞑想(以下瞑想)のやり方は、とても簡単です。基本的には座って目を閉じ、腹式呼吸をするだけです。
座り方
座り方は、いちばん楽な体勢で大丈夫です(椅子でも良い)。ぼくは半跏趺坐(はんかふざ)をしています。
半跏趺坐(はんかふざ)とは、あぐらをして、片方のつま先をもう片方のふくらはぎ辺りに乗せる座り方です。

座ったら、背筋を呼吸が深くなるよう伸ばします。両手をそれぞれ両膝辺りに置き、親指と人差指で輪っかを作ります。
これで基本姿勢が完了です。
目を閉じて鼻で息を吸って、口からはきます。そうして腹式呼吸をしながら、何も考えずに10〜15分くらい瞑想します。
「何も考えない」のが難しい
これだけ聞くと、簡単に思うかもしれません。しかし実際やってみるとわかりますが、最初はとても難しく感じると思います。
何が難しいか。この「何も考えない」が、ものすごく難しいのです。
脳は24時間、休まない
人間の脳は、とりとめない思考を際限なく始めます。
「雨が降ってて嫌だな」
「この間、嫌味を言われたけど、どういうつもりなんだろう」
「冷蔵庫のヨーグルトがもうないかも」
などなど、キリがありません。我々は無意識に、休みなく思考し続けているのです。
眠っているときも、脳は記憶の整理のために働いています。まさに休むことなく24時間働いているのが、脳という機関です。
瞑想で思考を客観視する
脳がこれだけ働き続ければ、「瞑想するから思考を停止しよう」と急に思っても、難しいのは当たり前です。しかし、だからこそ瞑想はやる価値があります。
瞑想の目的は、以下ふたつ。
- 脳を休ませるため
- 「普段から自分は、これほど思考し続けている」と気づくため
瞑想していると、自分の脳の働きを客観視できます。「脳は放っておくと勝手に思考して、いつの間にかネガティブになるのだな」と気付けます。
ネガティブな思考は、それが必要だからやっているのではありません。脳の思考の癖が、そうさせているのです。
感情の揺れが少なくなる
瞑想をしていると、「また思考が始まった」と脳の癖を客観視できます。すると普段の生活でも、自分の思考を客観的に見れるようになります。
わけもなく不安になったときや、人から何かを言われショックを受けたとき。色々な要因で、ぼくたちの感情は大きく動かされます。
普段から瞑想を習慣にしていると、そういったとき「自分は今、感情が大きく揺れている」と見つめることができ、感情の揺れを少なくできます。
瞑想には、リラックスや集中力アップの効果があります。その大きな理由のひとつは、この「思考の客観視」だと思います。
「何も考えない」2つのテクニック
かといって瞑想をやってすぐに、何も考えない状態へもっていけません。瞑想中、何も考えない状態に保つテクニックが、2つあります。
- 呼吸に意識を向ける
- 思い浮かんだら、「あとで」と思考を追いやる
1. 呼吸に意識を向ける
瞑想中は腹式呼吸を使いながら鼻で深く息を吸い、口からゆっくりとはき出します。そのときの呼吸に意識を向けるようにしてみてくださ。
呼吸する際に鼻から空気が入り、口から出ていくのを感じます。その感覚に、意識を向けるのです。
呼吸に意識を集中することで、余計な思考が頭に入りにくくなります。
2. 「あとで」と思考を追いやる
もう一つの方法は、何か思考が出てきたら「あとで」と脳へ告げる方法です。「あとで」と告げると、思考はいったん意識からなくなります。
しかし思考は、このくらいで諦めたりしません。ひとつの思考がなくなっても、また新しい思考が出てきて瞑想の邪魔をします。すると「あとで」と告げて、その思考を追い出す。
これを繰り返すと思考が尽きて、新しい考えが浮かばなくなります。
瞑想の効果
こうして瞑想を習慣にすることで、ぼくは不安に思ったりネガティブな方向へ考える傾向が減りました。
もちろんなくなりはしないのですが、そういった考えが湧き出たとしても、「これは問題解決が必要なものか、それとも思考の癖なのか」と客観視できます。
感情に振り回されることが少なくなるため、リラックスして生活できるようになりました。
集中して瞑想できないとき
といっても、ときには重大なトラブルに巻き込まれ、心が休まらないときもあるでしょう。
ぼくの経験上、そんなときに瞑想をやろうとしても無駄です。
目を閉じて呼吸に集中しようとしても、解決せねばならない不安要素が頭から離れず、瞑想に集中できないのです。
瞑想に集中できないと、「やはりこの問題は、早急に解決しなければならない」と精神的に追い込まれるため逆効果にすらなります。
自然を見ながら、歩く
そんなときは瞑想をせず、短時間でもいいので散歩をおすすめします。川沿いの道や公園など、木々や水の流れを見ながら、同じペースでただ歩くのです。
もちろんそうしていても不安はあふれてきますが、木々や水を見つめながら散歩すると、不思議と気持ちが落ち着いてきます。
トラブルがあって心が落ち着かない場合は、瞑想をせず、自然の中で散歩してみましょう。
まとめ
以上、瞑想のやり方と効果を紹介しました。
常に不安感のある日本人には、瞑想は効果的です。毎日、ほんの10分取り入れるだけで、リラックス効果がありますよ。
瞑想は、いつでも一人きりでできるのも利点です。生活に瞑想を取り入れて、健やかな日々を送っていきましょう。