HHKBとは、Happy Hacking Keyboardの略。PFUが販売しているキーボードです。
このキーボードは最も安価なモデルでも、定価2万円を越えます。
高いだけあり良い点はあるものの、使いづらいと感じる人もいると思います。ぼくも最初にHHKBを使ったときは、「失敗したかな…」と思いました。
それでも今では気に入っているのだから、不思議です。
この記事では、あえてHHKBのデメリットを紹介します。購入を検討している人の、参考になれば幸いです。
HHKBのデメリットを5つ解説【正直いって使いにくい】
紹介するHHKBのデメリットは、全部で以下の5つです。順に解説します。
- キーポジションが高い
- キーの印字が見づらい
- 組み合わせで使うキーが多い
- 少し触れただけで押下される
- 値段が高すぎる
1. キーポジションが高い

ひとつ目のデメリットは、キーポジションの高さです。
HHKBは一般的なキーボードに比べて、キートップの位置が高いです。そのためキートップに指を置く際、手首から先を少し上へ向ける必要があります。
当然ながら、指を少し上へ向けた状態でキーを打ち続けると疲労感が出ます。
初めてHHKBを使うなら、この点に使いずらさを感じるでしょう。
パームレストを使う選択もある
このキーポジションの高さを解消するためHHKBには、奥に3段階に傾斜を変えられる折りたたみ式のスタンドがあります。
スタンドを調整することで、多少は違和感を和らげられます。
他にも、パームレストを利用する方法があります。手首の位置にキーボードと同じ高さのパームレストを置けば、疲労感を低減できますね。
以下は、HHKB用のバード電子のパームレストです。
こうした対応策はあるものの、いずれにせよ慣れるまでは打ちづらく感じると思います。
2. キーの印字が見づらい

HHKBのカラーには、標準ラインナップとして墨・白・雪の3種類があります。このうち墨モデルは黒のキーに黒の印字で、文字の識別が非常にしづらいです。
白や雪モデルはもちろん見やすいですが、墨モデルを選択する場合、文字の見づらさを承知の上で購入した方が良いです。
3. 組み合わせで使うキーが多い

HHKBはキーの数を少なくし、ミニマムなデザインを実現しています。では省かれたキーはどうやって打つかといえば、Fnキーと特定のキーを組み合わせます。
例えばファンクションキーは、「Fnキー + 数字キー」。ボリューム調節は、「Fnキー + S or A or D」など。
よく使うキーなら組み合わせを覚えますが、たまにしか使わないものは「あれ、どれだっけ?」とわからなくなります。これも面倒なポイントですね。
4. 少し触れただけで押下される
HHKBはキータッチに、静電容量無接点方式を採用しています。そのためキーを底まで押し込まずとも、ごく浅く打っただけで認識します。
軽いキータッチで文字入力をでき、スプリングの反発力で軽快なタイピングができる。メリットではありますが、少し触れただけで反応するのは欠点でもあります。
例えばキーボードに手を触れたまま画面を見ていると、たまに誤入力されてしまいます。軽く指を置いているつもりが、HHKBでは入力と認識されてしまうのです。
HHKBを使うなら、この点にも注意が必要です。
5. 値段が高すぎる
最後は、やはり値段が高すぎることです。最上位のType-Sは、3万円オーバーです。
もちろん高いと思えば、買わなければ良い話。ぼくはこの価格を納得した上で、購入しました。
しかし意を決して初めて購入した人が、「自分には合わなかった」となれば悲劇というしかありません。
「3万円以上、払ったのだから…」と我慢して使っても、生産性が落ちるだけなので良いとこなしです。
購入前に試打できればベスト
初めて購入する人は、中古を探してみたり、レンタルしたりと、低予算から始めてみても良いですね。
東京・大阪・名古屋には、HHKBを試打できるPFUのショップ があります。
東京・大阪・名古屋に住んでいる人は、購入前に試打をおすすめします。
レンタルでも試打できる
近場にPFUのショップがない場合、レンタルで試してみる方法があります。
HHKBをレンタルしているサービスと料金を、以下の表にしてみました。
Rentio | モノカリ | kikito | |
---|---|---|---|
お試し料金 | 15日間 8,700円 | 14日間 4,400円 | 15日間 6,000円 |
機種 | HYBRID Type-S (日本語・英語) | HYBRID Type-S (英語のみ) | HYBRID Type-S (日本語・英語) |
月額制 | 4,000円 (最低期間3か月) | なし | 3,900円 (最低期間3か月) |
購入前に自宅で試してみたい場合は、レンタルしてみてください。
それでもHHKBを使う理由
HHKBの欠点を色々と書きましたが、それでも購入してよかったと思っています。
「HHKBを使うことで疲れなくなった」とか「高速に打てるようになった」とは、思いません。そう感じる人もいると思いますが、ぼくはそういった効果は正直感じません。
文字を打ちたくなる
HHKBの魅力は、「なぜかわからないが、文字を打ちたくなる」にあります。やはりキータッチが心地よいのでしょう。文字を打ちたくなるので、結果的に仕事が進みます。
使いづらさはあるものの、それを補って余りあるメリットを感じるのです。
HHKBのメリットを中心に書いたレビュー記事を、以下にまとめています。合わせて参考にしてみてください。
>> プロご用達のHHKB Professional HYBRID Type-Sをレビュー
まとめ
以上、HHKBのデメリットを5つ紹介しました。
- キーポジションが高い
- キーの印字が見づらい
- 組み合わせで使うキーが多い
- 少し触れただけで押下される
- 値段が高すぎる
高額なキーボードなだけに、購入までに悩む人はたくさんいるでしょう。
高額だから「打ちやすい」「使いやすい」わけではありません。どちらかというと、特殊な部類のキーボードです。
それを踏まえた上で、HHKBが気になった人は検討してみてください。