最終更新日 2022-04-02
ソニーのノイズキャンセリングイヤホン・WF-1000XM3を購入しました。
3日間くらい使ってみましたが、なかなか良い製品です。
この記事では、以下の点についてWF-1000XM3をレビューします。
- 製品の特徴
- ノイズキャンセリング性能
- 音質
- 良い点
- 今ひとつの点
この記事の目次
WF-1000XM3レビュー【高音質なノイキャンイヤホン】
そもそも、ノイズキャンセリングイヤホンとは
WF-1000XM3は、ブルートゥースでワイヤレス接続する、完全分離型のノイズキャンセリングイヤホンです。
ノイズキャンセリングとは、外音と逆位相の音を発生することで、ノイズを相殺する技術です。
平たく言うと、これを付けると外の騒音が限りなく小さくなります。
「限りなく小さくなる」のがポイントで、ノイズが完全に0になるわけではありません。
例えばWF-1000XM3をつけてスターバックスへ行くと、周りの話し声は聞こえてきますし、食器の音やスピーカーからの音楽、エアコンの音など耳に入ります。
ただそれらが小さくなるため、音楽がよりクリアに聞こえます。
特徴は完全分離型のワイヤレス
Boseをはじめ、ノイズキャンセリングイヤホンは多数発売されています。
しかしワイヤレスだと数は減るし、完全分離型はもっとです。
さらに高音質となると、満足する製品は限りなく少なくなります。
ソニーのWF-1000XM3は、この「完全分離型・ノイズキャンセリングイヤホン・高音質」の穴を埋めてきた製品です。
付属イヤーピースの数がめちゃ多い

WF-1000XM3には本体と充電用のUSB-Cケーブルのほか、6セットのイヤーピースが付いています。
種類は、ハイブリッドイヤーピースロングとトリプルコンフォートイヤーピースがサイズ違いで3セットずつ。
ハイブリッドイヤーピースロングは、シリコン製の一般的なイヤーピース。
遮音性が高く、ノイズキャンセリングの性能を高めます。
トリプルコンフォートイヤーピースはさらにシリコンゴムを採用し、低反発の性能を加えることで疲れにくくなっています。
イヤーピースに関してソニーはこだわりがあるようで、最適なサイズを見つけるための動画も出していました。
この動画のとおりに耳に入れてみたら、確かにフィット感が高まりました。
一応、すべてのイヤーピースを試してみましたが、ぼくの場合はデフォルトでついていたハイブリッドイヤーピースロングのMサイズがいちばんしっくりきました。
トータルで24時間、使用可能となるバッテリーケース

イヤホンをケースに格納すると、自動的に充電がスタートします。
AirPodsと同じですね。
公式では充電ケースに入れながらの使用で、24時間の使用が可能とされています。
ほぼ毎日使っていますが、3日間で完充電したのは1度だけ。
確かにバッテリーの持ちは良さそうです。
10分の充電で90分使用可能になる急速充電にも対応しています。
飛行機など長時間の使用でも、バッテリー切れの心配はなさそうです。
ケースから出せば、すぐに音楽を聞ける

使用の際は内側からイヤホンを引き上げるようにします。
すると自動的に電源が入ります。
耳に入れると、電源がオンになったことと、バッテリー残量、ブルートゥース接続の確認がアナウンスされます。
iPhoneなどに一度、ペアリングすれば、ケースから出して耳に入れてすぐに音楽を聞けます。
ややこしいことは何もなし。
かなりスムーズです。
両耳のタッチパッドで簡単に操作が可能

それぞれに、円状のタッチパッドがついています。
ここを指でタップして、操作が可能です。
操作できる項目がそれなりに多くてややこしい印象がありますが、音楽と通話の操作は右耳、ノイズキャンセリングの操作は左耳と整理してあります。
イヤホンでよく使うのは音楽の再生・停止、ノイズキャンセリングの接続・停止の2つでしょう。
これらはそれぞれの耳を一度タップすればできるので、実際の使用では迷うことはないです。
高音質が特徴のノイキャンイヤホン
そのときの状態でキャンセリングを自動調整
さて、肝心のノイズキャンセリング性能ですが、ワイヤレスとは思えないくらいに良好でした。
ぼくはBoseの有線のノイズキャンセリングイヤホンを持っています。
騒がしいスタバへ行って両方を比べてみましたが、ほぼ区別がつかないくらい。
でも音質は明らかにソニーが上。
音がふくよかで包まれるような感覚になります。
ワイヤレスなのにすごいなと思いました。
WF-1000XM3にはスマホ専用のアプリがあります。
ダウンロードは以下より可能です。
その中にアダプティブサウンドコントロールという項目があります。
イヤホンをつけている人が「立っているのか、座っているのか、歩いているのか」などを感知して、それに適したノイズキャンセリングに自動調整しています。
試しに座ったままで歩いているモードに変えてみたら、周囲の音がより聞こえるようになりました。
確かに歩いているときにまったくの無音でいたら、ちょっと危ないですよね。それらを自動にやってくれるのは親切な機能です。
好みの音質に変えられる
またイコライザーがついていて、高音と低音を好みのものに変えられます。
自分でカスタムするのが面倒な場合は、
- Bright
- Excited
- Mellow
- Reluxd
- Vocal
- Treble Boost
- Bass Boost
- Speech
の8項目から選べます。
「Speech」がおもしろいですね。
Tedを聞くのに良さそうです。
進化したハイレゾ、DSEE HX
音質といえば、搭載されているDSEE HXに触れなければなりません。
これは平たく言うと、「すごいハイレゾ」です。
詳しくはソニーストアのサイトに開発者インタビューが載っています。
要点を列挙します。
- CD音源や圧縮音源を“ハイレゾ相当”の高解像度音源にアップスケーリング
- 低音の周波数スペクトルから予測して復元する
- 曲の内容をリアルタイムに解析し、自動的に最適なアップスケーリングを行う
- さまざまな情景ごとに都度、最適なアップスケーリングが行われる
高解像度音源にアップスケーリングするだけでなく、人工知能を加えリアルタイム解析しながら最適化を行うとのこと。
曲に合わせて最適な音源にその都度、調整するんですね。
ぼくが聞いても単純に「良い音だ」としか思えませんが、その一言を生み出すために並々ならぬ技術を投入しているということです。
良い点
ワイヤレスはやはり楽ちんです
ノイズキャンセリングをワイヤレスで体験できるのが、単純に素晴らしいです。
これまではBoseのワイヤードを使っていましたが、やはりコードが邪魔。
またコードがあるとハウリングも起こりやすくなります。
そういったストレスが一気に解消されました。
文句のつけようのない、素晴らしい音質
音質に関しては、不満がありません。
最初につけてみて、曲への没頭感に驚きました。
真横で音楽を鳴らされているような臨場感があります。
ノイズキャンセリングだけでは完全に静寂になりませんが、音楽をかけると微かな雑音もまったく気にならなくなりました。
今一つな点
見た目がちょっとゴツい
耳につけると、見た目的にちょっと違和感を感じますね。
ノイズキャンセリング性能がついているのでいたしかたないですが、AirPodsに比べるとかなりゴツいです。
また重量が、一つにつき8グラム強あります。
長時間つけていると(当たり前ですが)多少、疲れてきます。
ワイヤレスでこれだけの製品が出てきたのですから、これから小型・軽量化が進んでいくでしょう。
つけるだけで、図書館になる
トータルの感想は、買って正解でした。
ノイズキャンセリングは、つけるだけで騒音が少なくなり脳へのダメージが軽減します。
長時間、電車や飛行機に乗る際など、つけるだけで疲れにくくなります。
デスクワークでも生産性がアップしますし、読書する際につければ座っている場所が静かな図書館になります。
それなりにお値段のする製品ですが、投資のリターンは十分にありますね。
数年はこの製品のお世話になります。
WF-1000XM3をもっと良い音で聴く
WF-1000XM3をより高音質で聴くために、色々と試してみました。
以下の記事に試したことをまとめてあります。